
米メディアによると、ドジャースは19日(日本時間20日)、ヤンキースからフリーエージェント(FA)となったフアン・ソト外野手と面談したという。今オフ最高のFA選手であるソトを巡っては、すでにヤンキース、メッツ、ブルージェイズ、レッドソックスがソト陣営との会談に臨んでおり、世界一軍団も争奪戦の列に加わったことになる。ただ、ソト獲得については、地元メディアでも賛否両論あるようだ。
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■短期契約を提示する可能性
ロサンゼルスの地元放送局『KTLA』のデビッド・ピンガロル記者によると、会談は米カリフォルニア州オレンジ郡で行われ、ドジャース側はアンドリュー・フリードマン編成本部長とブランドン・ゴームズGMが出席したという。
同記者は自身のX(旧ツイッター)に「ソトは6億ドル(約930億円)の長期契約を望んでいるが、ドジャースの提示は市場が停滞した場合の1、2年契約にとどまる」とつづり、短期契約を提示する可能性を示唆した。
ドジャースは争奪戦からの撤退が報じられていたが、ついに腰を上げた形。ただ、地元メディアはソト獲得に対して賛否が噴出している。
地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』は不要論を展開。ビル・プラシュケ氏のコラムを掲載し、「ドジャースはワールドシリーズを制した2024年のチームを維持することに集中すべき」とした。同氏は「ソト獲得が悪いわけではない」と断った上で、「彼と契約するにはチームで最高年俸の選手にする必要があり、その年俸は繰り延べなしで5000万ドル(約78億円)近くになる。それは新しいリーダーを必要としていないクラブハウスではうまくいかない」と主張した。
■ド軍との親和性は薄いか
「ドジャースはショウヘイ・オオタニのチームであり、ムーキー・ベッツのチームであり、フレディ・フリーマンのチームであるが、これからはフアン・ソトのチームであるというメッセージを送ることになる」と訴え、最高年俸を認めた場合の“問題”を指摘した。
続けて「ソトはクラブハウスで問題になったことはない。ただ、彼の派手なオーラは素晴らしいと思う一方、地道な努力を尊重するドジャースの文化では、そう簡単には機能しないだろう」と付け加え、ソトの振る舞いが球団のカルチャーに合わないとした。
一方、米メディア『ドジャース・ネーション』は公式X(旧ツイッター)に「ドジャースは(ソト獲得の)ダークホースだ。オオタニが契約の97%を2034年まで先送りにしたことでチャンスがある」と投稿し、ソトとドジャースの会談を歓迎。大谷とドジャースが結んだ契約、「10年総額7億ドル」のうち97%が後払いということを踏まえ、現状で獲得資金は用意できると訴えた。
また、ドジャースの救援投手アンソニー・バンダも感謝際のイベントに出席した際、「ソトに対する球団の取り組みは分からない」と前置きした上で、「獲得が実現できることを願っている」とコメントし、新たなスター加入を期待した。
ソトのドジャース移籍はあるのか。賛否があることは確かなようだ。
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