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ドジャースの大谷翔平投手は、今季レギュラーシーズン159試合に出場し打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と圧巻の好成績。本塁打と打点の二冠王を獲得し、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」超えを果たすなど、新たな金字塔を打ち立てた。
ここでは、MLB公式のデータページ『Baseball Savant』を参照。大谷が放った54本のアーチを打球方向に着目して掘り下げてみる。
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■「引っ張り部門」はスイッチヒッターがズラリ
今季メジャー全体の本塁打数トップ3は、1位がアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)の58本、2位が大谷の54本、3位がアンソニー・サンタンダー外野手(オリオールズ)の44本。次点に、フアン・ソト外野手(現在FA)が41本でランクインした。『Baseball Savant』で今季の「打球方向別」に本塁打数を比較すると、スラッガーたちの個性が浮き彫りになる。
「引っ張り部門」の今季トップは、サンタンダーの39本。44本塁打のうち9割近くが引っ張りの一発になったのは、スイッチヒッターである点も大きい。同ランキング2位はホセ・ラミレス内野手(ガーディアンズ)の34本、3位はカル・ローリー捕手(マリナーズ)の28本で全員がスイッチヒッター。大谷は28本で4位にランクインしている。
■タイプが違う、ジャッジと大谷翔平
「逆方向部門」では、ジャッジが16本でトップに。平均打球速度、ハードヒット率など数々の指標でナンバーワンを席巻。現役最強のスラッガーが2位に5本差をつけて独走した。右翼方向へ本塁打が出やすいヤンキースタジアムでは左打者有利とされているが、逆方向でも軽々とスタンドへ運べるジャッジは例外と言える。
そして、「正面方向(センター返し)」トップが大谷の21本。今季は全打球の43.6%が引っ張り方向で、昨季の37.0%から大幅にアップ。昨季も21本で2年連続の同部門1位となったが、今季増加した本塁打のほとんどは「引っ張り方向」で記録された。
今季大谷は、9月11日(日本時間12日)カブス戦の本塁打で118.1マイル(約190.0キロ)を計測。やや右中間寄りの打球ではあったが、「正面方向(センター返し)」と判定された一打で自身最速を記録。30歳を迎えてもなお、限界を更新し続けている。
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47/47 FOR SHOHEI OHTANI! pic.twitter.com/Z2R38sgGmr
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) September 12, 2024