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ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す、ロッテの佐々木朗希投手。移籍先としてナ・リーグ西地区のドジャースに加え、ライバルのパドレスも有力候補に挙がっている。
大谷翔平投手やダルビッシュ有投手ら、日本選手が所属しポストシーズン争いでも毎年しのぎを削る両球団。米メディアも2球団が本命と見ている現状だ。佐々木の移籍先としてメリットが大きいのはどちらか。改めて、チーム力や本拠地球場の特性を整理してみる。
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■打線の援護はドジャースに軍配も……
まずは各所で大本命に挙げられる、ワールドシリーズ制覇のドジャース。今季のチーム233本塁打はナ・リーグトップ、815打点はダイヤモンドバックスに次いで同2位。米データサイト『Baseball Reference』によると、今季ドジャースの先発投手が受けた援護は「0点から2点」が34試合、「3点から5点」が62試合、「6点以上」は66試合で、打線の手厚いサポートが期待できる。シーズン序盤はやや不安定ながらも、ポストシーズンで奮闘したリリーフ陣は防御率3.53の同3位と安定感はあり、佐々木が加入すれば自然と白星が増えていくと想定される。
対するパドレスは今季、チーム打率がメジャー30球団トップの.263をマーク。190本塁打、726打点はナ・リーグ6位、リリーフ陣の防御率3.78は同5位でドジャースよりやや見劣りするものの、先発投手が「6点以上」の援護を受けたのが64試合でドジャースとほぼ同数。打線のサポートは充実していると言っていいだろう。
また、MLB公式のデータページ『Baseball Savant』によると、安打や本塁打の出やすさなどを示す球場ごとの偏り「パークファクター」では、平均を100とした場合、直近3年間でドジャースタジアムはちょうど「100」の評価。パドレスの本拠地ペトコパークは「96」で、メジャーで3番目に投手有利な球場とされており、環境面ではパドレスに軍配が挙がる。
■パドレスも本命球団のひとつに
米メディア『Bleacher Report』の野球専用アカウント「B/R Walk-Off」に出演した、米紙『ニューヨーク・ポスト』の敏腕記者ジョン・ヘイマン氏は4日(日本時間5日)、「最初からドジャース支持のひとが多いのは知っているが、パドレスはササキ獲得のチャンスがあると思う。ササキはダルビッシュのことをとても尊敬していると聞いている。102マイルのスーパースター、誰もが欲しがるだろうが、(ドジャースとパドレス)この2球団が本命だと思う」と話し、パドレスの可能性を改めて強調した。
佐々木が選ぶのは、ドジャースかパドレスか。それともダークホースが射止めるのか。契約時期については来年の1月中旬ともされており、今後の展開からも目が離せなくなっている。
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