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米複数メディアが16日(日本時間17日)に報じたところによると、メッツからフリーエージェント(FA)となっていたジェシー・ウィンカー外野手が、1年800万ドル(約12億6000万円)+出来高で再契約を結ぶことになったようだ。現地では、この合意により同じくFAとなっているピート・アロンソ内野手の流出は避けられなくなったという見方が加速している。
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■方針変更でウィンカーと再契約
左の好打者であるウィンカーは昨季、ナショナルズとメッツで計145試合に出場。打率.253、14本塁打、58打点、14盗塁、OPS.764をマークした。外野手とDHをこなすが、今季のメッツは外野陣の編成がすでに終わっている状況。そのため、主にDHでの起用が予想されている。
地元放送局『SNY』のアンディ・マルティーノ記者は、今回の動きについて「ウィンカーとの再契約は、チームがアロンソの引き留めを断念し、方針を変えたプランの一部」と報じた。同記者によると、メッツは主砲アロンソとの再契約をあきらめ、今後は残りの補強資金でブルペン整備に動く予定だという。
では、アロンソの新天地はどこになるのか。米スポーツメディア『The Athletic』は同日、「交渉している球団は多くないが、その中の1つにブルージェイズがある」と伝えた。関係者によると、動向が注目されているブラディミール・ゲレーロJr.内野手とリンクしているわけではなく、勝利を求めるブルージェイズが単純に戦力として求めている状況だという。
■FAを見据えて三塁に前向き
もしアロンソの新天地がトロントに決まった場合、一塁手としてゲレーロJr.とポジションがかぶる。しかし、同メディアは「アロンソを一塁に据え、ゲレーロJr.を三塁で起用するのが妥当。ゲレーロJr.は昨季、12試合ほど三塁を守った。また、両者ともDHでプレーできる」と記し、2人の共存は可能だと主張した。
実はゲレーロJr.も三塁を守ることに前向き。同メディアによると、昨年9月のインタビューで「2025年には三塁を守りたい」と話したほか、「(三塁は)自分のポジション」とまで言い切ったという。
本人としては、複数ポジションで力を発揮することができれば、今季終了後のFA市場において、自身の価値がさらに高まると踏んでおり、そのため“コンバート案”を歓迎している面もあるようだ。一方、ブルージェイズはアロンソを獲得できれば、今季終了後にゲレーロJr.に去られたとしても、大砲2門のうち1門は確保できることになる。
アロンソ、ゲレーロJr.の話題は事欠かないが、果たしてどんな決着が待っているのか。注目が集まっている。
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