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今オフも大型補強を続けるドジャース。ワールドシリーズ連覇へ向けて、死角はないのか。米スポーツメディア『The Athletic』のケン・ローゼンタール記者は27日(日本時間28日)、アキレス腱となりうる部分について言及した。
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■エドマンは「外野より内野」
サイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネル投手の獲得を皮切りに、佐々木朗希投手やタナー・スコット投手ら注目選手の補強に成功しているドジャース。ロースターに死角はないように映るが、『The Athletic』のローゼンタール記者は「ライバル球団の幹部が言うには、ドジャース唯一の弱点は守備だ」と伝えた。
同記者によると、取材に応じたその球団幹部は「テオスカー・ヘルナンデスとマイケル・コンフォートは外野の両翼(左翼・右翼)を守ると思うが、彼らの守備範囲は狭い。中堅に入る予定のトミー・エドマンについては、外野手としてよりも内野手としての方が優れている」と指摘し、外野陣の守備能力に疑問符を付けたという。
■遊撃手ベッツの成否がカギ握る
さらに同幹部は「内野手にも懸念がないわけではない」と続けた。「フレディ・フリーマンは依然として一塁で安定している。キム・へソンは少なくとも移籍したギャビン・ラックスが二塁で発揮していた実力と同等だと見られている。マックス・マンシーは健康であれば三塁で問題ない。しかし遊撃に関しては、ムーキー・ベッツがオフシーズンとスプリングトレーニングを通じて、どれだけ上達できるかにかかっている」とし、ベッツのコンバートが内野陣のカギを握ると主張した。
■「キケと再契約する必要」
同記者は「昨年ドジャースは三振率12位だったが、スネル、ササキ、スコットが加入し、発表間近とされるカービー・イェーツ投手も加われば、今年は三振率の順位も上がるだろう」と分析。その上で「守備があまり良くない場合、投手は三振を取る必要がある」と主張し、三振でアウトカウントを稼ぐシーンが増えると予想した。
内野手としてはミゲル・ロハスとクリス・テイラーが控えており、外野手であればアンディ・パヘスとジェームズ・アウトマンがスタンバイしている。しかし、記事は「ドジャースはもう1人のフリーエージェント、つまり内野と外野の両方で優れた守備ができるスーパーユーティリティーのエンリケ・へルナンデスと契約する必要があるかもしれない」とし、愛称「キケ」の帰還に期待した。
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