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ドジャースは今季、ムーキー・ベッツ内野手を遊撃手として起用する方針を示している。ただ、外野手として6度のゴールドグラブ賞に輝いた名手のコンバートには賛否両論。ライバル球団の主砲、パドレスのマニー・マチャド内野手は「クレイジーだ。意味が分からない」と反対した。米紙『USA TODAY』が伝えている。
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■「なんで彼はそんなことをしたいのか」
「遊撃手・ベッツ」は昨季も導入されたプラン。チームはもともとギャビン・ラックス内野手(現レッズ)を遊撃手に据え、二塁手にベッツを起用する方針だった。しかし、春季キャンプでラックスの一塁送球に難があることが判明。急きょポジションを入れ替え、遊撃手ベッツ、二塁手ラックスで臨んだ。
しかし、ベッツの遊撃守備も安定感を欠き、シーズン途中からは慣れ親しんだ右翼手に戻っていた。32歳にして今季再び遊撃手に挑戦することになり、キャンプから精力的に取り組んでいるが、異論も噴出している。
パドレスの主砲であり、三塁手としてゴールドグラブ賞にも輝いたマチャドは「なんで彼がそんなことをしたいのか分からないよ。本当に分からないな。彼がやろうとしていることはクレイジーだよ。彼はゴールドグラブ賞を受賞した選手で、本当に優れた外野手なんだ。なのに、なんでそんな負担の大きいポジションをやろうとするんだ? 体に大きなダメージを与えるのにさ」とコンバートに反対した。
■「ずっと内野に戻りたかった」と推察
一方、同じパドレスでもレッドソックス時代にベッツとチームメートだったザンダー・ボガーツ内野手は「断言しよう。彼にできないことはない。彼は本当にアスリートなんだ。ボウリングもできるし、ゴルフもできる。バスケットボールもできる。何でもこなせるんだ」と身体能力の高さを称賛した。
そして「彼はレッドソックスで素晴らしい二塁手になれたはずだけど、当時はそこにダスティン・ペドロイア(ワールドシリーズ制覇にも貢献した名手)がいたからね。だから右翼手に移り、そこで驚異的な活躍をした。でも、彼はずっと内野に戻りたいという気持ちを持ち続けていたんだと思うよ」とベッツの心情を推し量った。
ベッツは2011年のドラフトでレッドソックスから指名されたが、高校生だったこの時のポジションは遊撃手。しかし、その後は主に二塁手を務め、メジャーデビューを果たした14年からは外野を守り始めた。メジャーでは多くの時間を右翼手として過ごし、6度のゴールドグラブ賞に輝いた。
今回の遊撃手復帰に対して、ベッツは「右翼手にコンバートされた時も自分を信じてプレーし、かなりうまくやれたと思っている。だから、今回も同じ考え方で取り組んでいる。今、チャンスをもらったんだ」とコメント。ボガーツの推察通り、内野に戻ることを望んでいたようだ。
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