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オリオールズの菅野智之投手が26日(日本時間27日)、米フロリダ州ブラデントンで行われたオープン戦で移籍後初登板を果たした。パイレーツ相手に先発し、2回を投げて2安打無失点1四球と安定した投球を披露。見守ったブランドン・ハイド監督も「エリート級のコントロール」と称賛した。
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■28球中17球がストライク
菅野は初回、先頭トミー・ファム外野手に三塁内野安打を許すが、次打者を計算通り二ゴロ併殺。3番アンドリュー・マカッチェン外野手は初球のシンカーで遊ゴロに仕留め、この回をわずか6球で終えた。
2回は4、5番を簡単に退けたものの、6番アダム・フレイジャー内野手に中前打を許し、7番アイザイア・カイナーファレファ内野手には四球を与えた。2死一、二塁となったが、次のダリック・ホール内野手をこの日最速93マイル(約150キロ)のフォーシームで二ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。
2回を2安打無失点1四球でまとめた菅野。初の対外試合ながら終始落ち着いたマウンドさばきで、28球投げてストライクは17球と改めて高い制球力を見せた。球種もフォーシームのほか多彩な変化球も織り交ぜ、データ分析ツール「スタットキャスト」にスイーパーと判定されたボールもあった。
■「見ていて楽しい投手」
見守ったハイド監督は「とにかくストライクをたくさん投げていましたね。彼は本当に素晴らしい球を投げていたと思います。速球のコントロールが良く、素晴らしいスプリットも投げていました。ブランク(実戦は昨年10月21日のDeNA戦以来)があるようには見えませんでした。彼は複数の球種をエリート級のコントロールで操り、ミスをしてもわずかに外れる程度です。本当に見ていて楽しい投手ですね」と賛辞を贈った。
バッテリーを組んだベテランのゲーリー・サンチェス捕手も「初登板としては本当に素晴らしい内容でした。彼の持つ球種をうまく織り交ぜることができ、しっかりと投げ切れていたと思います。スプリットも良かったですし、全体的に多くの球がいい感じでした」と称賛。
また、かつて田中将大やダルビッシュ有ら日本を代表する名投手とバッテリーを組んだ経験も踏まえ、「私が捕手として受けた日本投手は皆、そういう意味では非常に似ている。彼らはストライクをたくさん投げ、基本的にボールを好きなところに投げ分けることができる。そして、まさにそれがスガノの姿だと思う」と評価した。
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