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マリナーズのキャンプに参加中の藤浪晋太郎投手は27日(日本時間28日)、米アリゾナ州ピオリアでのジャイアンツ戦でオープン戦2度目の登板。三振1つを奪ったものの、2/3回を投げ3四死球4失点と大乱調に終わった。メジャー生き残りへ厳しい戦いが続いている。
地元メディア『シアトル・タイムズ』は、藤浪の圧倒的な球速と鋭いスプリットを評価しつつも、制球力の悪さが長年の課題であると指摘。投球解析に定評があるマリナーズは改善を図っており、本人も前向きに取り組んでいると伝えた。
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■前回の初登板は好投も……
藤浪はこの日、マリナーズ1点リードの5回表からマウンドへ。いきなり二者連続の四死球でピンチを招くと、味方の拙守も絡んで同点に。さらに、イ・ジョンフ外野手を四球で歩かせ、ルイス・マトス外野手に勝ち越しの2点適時二塁打を浴びた。次打者のサム・ハフ捕手を見逃し三振に仕留めたところで降板したが、後続が打ち込まれたため自責点4となった。
■指揮官は依然として期待寄せる
米メディア『シアトル・タイムズ』は同日、「マリナーズの投手シンタロウ・フジナミ、魅惑の剛速球と不安定な制球力を披露」と題した記事を公開。オープン戦最初の登板では1回無失点2奪三振と好投したものの、今回は制球難で四死球を出して乱調。ストライク率が低く、安定感に欠ける内容だったと藤浪を取り上げた。
記事によると、マリナーズのダン・ウィルソン監督は「彼自身が思い描くようには、ストライクゾーンに投げ込めていなかったね。引き続き改善に取り組んでいくつもりだし、彼も前向きに努力し続けるはず。球速は出ていたし、スプリットも良かった。相手は何とかバットに当てようとしていたが、我々はこれまでの彼の投球を見て良い印象を持っているよ」と話し、期待を寄せたそう。
『シアトル・タイムズ』は、「マリナーズは自らのピッチングラボを信頼しており、藤浪に対してツーシームの使用を増やすよう提案。グリップの調整や小さなメカニクスの変更を行うことで、制球力向上を図っている。彼が左右どちらの打者に対しても圧倒できるようになれば、中継ぎ投手として貴重な戦力になり得る」と報じている。
藤浪の親しみやすい性格と真摯な努力はチームメートにも好評で、投手陣の間で早くも人気者だと伝えられた。結果を残してメジャー昇格を掴み取れるか、注目が集まっている。
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