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中国メディアの『捜狐』は1日、「ワルドナー、次の2つのサイクルで中国女子卓球界の優位性を揺るがせるのは一人だけ」と題した記事を掲載。1992年バルセロナ五輪の男子シングルスで金メダルを獲得した元世界1位、ヤン=オベ・ワルドナー氏(スウェーデン)の発言を引用する形で今の女子卓球界について触れている。
現在はトップ4を中国選手が占める現状のなか、この牙城を崩す可能性のある日本選手が注目されている。
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■中国女子の移行期を指摘
直近の女子シングルスの世界ランキングでは首位の孫穎莎を筆頭に、2位に王曼昱、3位に王芸迪、4位にも陳幸同と上位を中国勢が独占。盤石の態勢を築いている。
そんななか、『捜狐』の記事内では「中国女子チームは依然として世界のトップ4を占めているが、年齢的にもはや有利ではない」と移行期に入っていると分析。ワルドナー氏の「今後の2つのサイクルで中国女子チームは一人の選手に集中する必要がある」という指摘とともに、警戒すべき選手に触れている。
記事内で言及されたのが張本美和(木下グループ)で、現在世界ランキングでは6位。記事内では「世界の卓球界において、中国女子卓球チームの優位性を崩すことができる唯一の選手」と言及したうえで、日本の16歳について触れている。
記事内では中国四川省出身の両親のもとで、張本美が幼いころに帰化したことに触れるなど経歴を紹介。「幼いころから練習を積んできたミワ・ハリモトは、優れた競技力を発揮して、立て続けに日本の大会で優勝した」とこれまでについて振り返り、「パリ五輪前に、彼女は貴重な出場権を獲得した。ミマ・イトウのような経験豊富なベテランですら、出場資格を得られなかった」と熾烈な3人目の争いを制して昨夏のパリ五輪に出場したことにも触れられている。
1980年代から90年代にかけてスウェーデン卓球界で黄金時代を築き、「ファンタジスタ」「卓球界のモーツァルト」と称されたレジェンドから高い評価を受けた張本美。はたして、中国トップ4の牙城を崩す1番手を担えるのか。
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