
2026年3月に開催される「第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」は、予選ラウンドが終了し、本戦に出場する全20チームが出揃った。前回、決勝戦で侍ジャパンに敗れ、リベンジを狙う米国代表はアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)がすでに参加希望を表明していたが、マイク・トラウト外野手(エンゼルス)も「参戦したい」と明言。開催まであと1年を切り、世界一を巡る争いは早くも盛り上がりを見せている。『Sportico』など米複数メディアが伝えている。
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■「23年は楽しかった、また出るつもり」
前回大会は23年3月に行われ、決勝戦ではドジャースの大谷翔平投手(当時エンゼルス)が、トラウトを必殺のスイーパーで空振り三振に斬って取り、ゲームセット。この瞬間、侍ジャパンの3度目の優勝が決まった。
当時エンゼルスのチームメートであり、メジャー最強コンビ「トラウタニ」が、最後の最後にマッチアップしたシーンは、後世に語り継がれる名勝負となった。
トラウトは大谷との対決について、「あれはみんなが見たがっていた対戦だった。もちろん、私が予想していた結果でも望んでいた結果でもなかった」と振り返った。その上で「23年は参加して本当に楽しかったし、また出るつもりだよ」と26年大会へ向けて参戦表明。「まだ何も聞いていないし、誰からも話は持ちかけられていないけど、もし頼まれたら、私は参加するつもりだ」と意欲を見せた。
さらに、トラウトは盟友・大谷に言及。「彼の24年シーズンは本当に素晴らしかった。見ていて楽しかったし、(情報を)追いかけるのも面白かった。野球界にとっても良いことだったと思う。彼がどれだけのことができるか、みんな知っている。素晴らしい成績を毎年コンスタントに残せるのは本当に驚異的だね」と称賛した。
■「ショウヘイのような選手はいない」
そして「中堅手として、センターから彼がマウンドで投げている姿を何年も見てきた。ショウヘイのような選手はいない。あんなふうに投打両方できる選手なんて見たことがない。彼は本当にすごいよ」と、かつて共闘した相棒に改めて賛辞を贈った。
これまで3度のMVPに輝いたスーパースターのトラウトだが、近年は相次ぐケガで出場機会が激減。24年シーズンはキャリア最低、29試合の出場に留まった。今季は健康を保つ意味もあり、右翼手へコンバートされることが決まっている。
国や地域の威信をかけた大舞台で、大谷vs.トラウトの再現を期待する声は大きい。しかし、まずはトラウトが完全復活し、米国代表にふさわしいパフォーマンスを発揮できるかどうか。シーズンを通し、そこが大きな注目ポイントとなりそうだ。
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