
6日(日本時間7日)にドジャースのデーブ・ロバーツ監督が、大谷翔平投手の投手復帰プログラムについて「一時中断する」と表明したが、このほどマーク・プライアー投手コーチも大谷の調整状況について言及した。
米メディア『ドジャース・ネーション』が9日(同10日)、そのコメントを含めて関連記事を公開した。
◆大谷翔平の“マウンド復帰不透明”を米放送局が懸念 豊富な戦力による予防措置も「投手終焉への第一歩なのか」
■「二刀流選手をどう扱うべきか」
投手復帰を目指す今季の大谷。当初は5月を目途に先発ローテーションに加わるとされていた。しかし、ロバーツ監督は先日、「投手としての調整をペースダウンする」と話し、今キャンプ中に行う予定だった実戦形式の練習「ライブBP」の登板も中止にすると断言した。
同監督はプログラムを修正した理由について、「(DHとして)試合出場を続ける中で、打撃面での強度が増している。それと並行して投球練習の強度も上げていくことは賢明ではない」とし、体への負担を考慮した結果だと明かした。
プライアー投手コーチも“二刀流調整”の難しさに言及。「彼に大きく頼らざるを得ない状況が続いている。我々には二刀流の選手をどう扱うべきかというテンプレートやロードマップ、さらにそういう経験もほとんどない。だからこそ、彼自身の感覚に頼っているんだ」と本音を吐露。練習メニューについては、大谷の意見を尊重していることを示唆した。
■「今はDHとして万全に」
その上で「今は開幕に向け、DHとして万全の態勢が整うように、そちらの方向に少しシフトしていると思う」と見解を述べた。そして「日本では休養日やワークアウトの関係で、少し変則的なスケジュールになる。だから、今回のペースダウンは一度負担を軽くして、しっかり準備を整えるのにちょうどいいタイミングだと思う。投球練習を続けながら、(開幕シリーズを終えて)米国に戻ってから本格的にギアを上げていくつもりだ」と語った。
23年9月に右肘手術を受け、今オフには左肩の手術も行った大谷。「二刀流」という唯一無二の存在のため、リハビリや調整方法も独自のものにならざるを得ない。ベストな復帰プログラムを探りながら、シーズンに臨むことになりそうだ。
◆大谷翔平の同僚グラスノーは「二刀流」の調整方法に興味津々 「シーズンを通して彼のルーティンを見るのが楽しみ」と明かす