
ヤンキースのゲリット・コール投手が10日(日本時間11日)、自身のインスタグラムで右肘のトミー・ジョン手術を受けることを明かした。これに際し、米メディア『The Athletic』は「ヤンキースは今不可能な任務に直面している:ゲリット・コールの代役を見つけること」と題して記事を投稿。同球団の厳しい現状を取り上げた。
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■「必要な次のステップ」
『The Athletic』によると、コールは大谷翔平投手(ドジャース)の右肘手術も担当したニール・エルトラシュ医師の診断を受け、トミー・ジョン手術を決断したとのこと。コールは同日、自身のインスタグラムを更新。「ヤンキースのユニフォームを着るのを初めて夢見た時から、自分の目標は常にニューヨークにワールドシリーズの優勝をもたらすことだった。その夢は今も変わっていない」と記し、「自分のキャリアにとって必要な次のステップだ」と報告した。
ヤンキースのローテーションは、昨季の新人王ルイス・ヒルが右広背筋の故障で3カ月以上離脱予定。マーカス・ストローマンが代わりを担うが、コール全休の一報も飛び込んできた。昨季夏場に6登板した25歳のウィル・ウォーレンが代役候補と見られているものの、穴埋めは不可能とされている。
■指揮官は現実を受け入れるも……
アーロン・ブーン監督は「こういうことはいつだって話題に挙がる。厳しい瞬間、厳しい時期が訪れる。コールが我々にとってどんな存在で、どれほど重要かみんな分かっている。でも残念ながら、これもゲームの一部なんだ」と前を向いた。
コールは今キャンプで2試合に登板。初戦こそ好投したものの、6日(同7日)の試合では6失点と振るわず。平均球速の低下も見られた。
『The Athletic』は「ヤンキースには、ちょっとした幸運以上のものが必要だ。恐れていた『もしも』が現実になってしまった」と伝え、故障者続出の現状を憂いている。ヤンキースはドジャースに敗れて逃した世界一奪還どころか、地区制覇も険しい道のりとなりそうだ。
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