
東京ドームで行われるドジャースとカブスによる開幕シリーズ「MLB Tokyo Series presented by Guggenheim」からスタートする2025年のレギュラーシーズン。
今季から指名打者に専念することになりそうな鈴木誠也外野手がどのような打撃成績を残すかにも注目が集まるが、今季のカブスは「守備力が強化されている」という声が非常に多い。いったいどのような強化がなされたのかを確認してみよう。
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■明確な守備強化方針
先日、MLB公式サイトにて公開された記事「3 contenders who improved their defenses — and 2 who didn’t(守備を強化した3チームと、強化しなかった2チーム)」において、カブスは2024年シーズンよりも守備力が向上していることが伝えられている。記事内では「カブスは昨年すでにトップ10の守備を誇っていたが、シーズンが進むにつれてさらによくなっていった。今季はさらに改善が見込まれている」と主張。その理由の1つが、センターを守るピート・クロウ・アームストロング外野手の存在だ。
現在、球界の中でも最も優れた守備的な選手という評価も高いアームストロング。チームの顔でもあったコディ・ベリンジャー外野手がヤンキースに移籍したことで、アームストロングが毎日センターでプレイできる編成になったことが大きいと考えられるのだ。
さらにもう1つの根拠として語られているのがロースター編成だ。「平均以下の守備力の選手をフィールド、またはロースターから外している」と記事内で語られているように、昨シーズン夏のトレードデッドライン前には三塁守備に不安があったクリストファー・モレル内野手をレイズに放出。さらに今オフは、守備力に不安のあるパトリック・ウィズダム内野手が韓国リーグへ、マイク・タウクマン内野手もホワイトソックスに移籍させるといった守備強化の編成が行われている。
■不安要素は期待のルーキー内野手か
加えて、アストロズから移籍してきたカイル・タッカー外野手の影響で、守備に不安のあった鈴木が指名打者に専念することも守備面ではプラスになると考えられているのだ。
一方で、三塁手として今季開幕からMLBデビューが見込まれているマット・ショウ内野手がどこまで貢献できるかは、カブスの守備力向上に大きく関わってくる。チーム内のトッププロスペクトであるショウは、二塁手、遊撃手、三塁手としてマイナーで経験を積んだもののメジャーで活躍できるかはまだ未知数なため、不確定要素の1つになるだろう。
その他、守備力に定評のあるイアン・ハップ外野手、ダンズビー・スワンソン内野手らをラインナップに揃えるカブスが、今季も守備力ではMLB屈指のチームになっていることは間違いなさそう。今オフはタッカーの他、ベテランのジャスティン・ターナー内野手を獲得するなど積極的な動きをみせた結果がシーズンにどう繋がるか注目したい。
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