
カブスのピート・クロウ=アームストロング外野手は22日(日本時間23日)、本拠地リグレーフィールドでのドジャース戦に「7番中堅」で先発出場。今季4号本塁打を含む、5打数3安打3打点の活躍でチームの勝利に貢献した。
「PCA」の愛称で知られる3年目の新星は今季、開幕から打撃好調。課題の長打力に成長が見られ、強力カブス打線の中でも存在感を示している。ここでは、MLB公式のデータサイト『Baseball Savant』で、PCAの打撃指標を掘り下げる。
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■好球必打とエアボール率上昇
現在23歳のPCAは、2020年のドラフト1巡目全体19位でメッツに入団。23年にカブスでメジャー初昇格を果たすと、昨季はメジャーナンバーワンクラスの俊足を武器に中堅手のレギュラーに定着。123試合に出場し、打率.237、10本塁打、47打点、27盗塁。前半戦は課題の打撃で苦しんだものの、オールスター以降は7本塁打、OPS.735と適応を見せた。
そして今季は、開幕から25試合で早くも4本塁打。昨季わずか13本だった二塁打をすでに9本マーク。際立つのが、ゴロ率と対をなすエアボール率(フライ/ライナー/ポップフライの合計)の増加で、今季は57.5%から65.7%へと上昇。メジャー平均を10%以上も上回っている。
加えて、ど真ん中の絶好球のスイング割合「Meatball Swing%(ミートボールスイング%)」が90.3%でメジャー全体10位に。昨季より7.6%も増加し、失投を積極的に振っている点も見逃せない。平均打球速度に大きな変化はなく、長打が増加した要因は好球必打と打球角度の上昇によるものと見られる。屈指の俊足に広大な中堅の守備範囲を持つ「PCA」が、より高い打撃力を身に着ければ、メジャーでもトップクラスのスターへと成長するだろう。
Meatball/Meatball Swing%
ストライクゾーンど真ん中の絶好球を示す。スイング率が高い打者は、甘い球を見逃さないことを意味する。積極的で選球眼の良い打者は高い数値を記録する傾向にあるが、コンタクト率や打球の質も重要となる。2024年のメジャー全体平均は「76.3%」。
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