
カブスの今永昇太投手は22日(日本時間23日)、本拠地でのドジャース戦に先発登板。6回途中6安打5失点(自責2)で勝敗はつかなかった。3勝目はならなかったが、今季最多101球の粘投で、チームのサヨナラ勝利(11-10)に貢献した。MLB公式サイトなど米複数メディアが試合の様子を伝えている。
◆大谷翔平は「投打ともにオールスター選手」 ロバーツ監督が二刀流復活の意義を強調 “マウンド復帰はリスキー”とする声に見解
■まさに大谷キラー、通算10打数無安打
今永は初回、トミー・エドマン内野手に3ランを被弾。続く2回にもアンディ・パヘス外野手にソロアーチを浴びた。3回からの3イニングは無失点でしのいだものの、3点をリードした6回、今度はウィル・スミス捕手に一発を許した。
結局、5回2/3を投げて6安打5失点(自責点2)、6三振2四球で勝敗は付かなかった。1試合3被弾は自己ワーストタイとなったが、今季最多101球の粘投。メジャー通算200奪三振もマークした。
さらに大谷翔平投手に対しては三ゴロ失策、空振り三振、空振り三振の3打数無安打に抑え、昨季からの対戦成績を通算10打数無安打とし、“大谷キラー”ぶりを発揮した。
試合は取って取られての乱打戦。カブスは9-10で迎えた9回2死からミゲル・アマヤ捕手が起死回生の同点ソロを放ち、土壇場で振り出しに戻した。そして、タイブレークに入った延長10回、イアン・ハップ外野手の右前打でサヨナラ勝ち。両軍合わせて26安打22得点の乱打戦を制した。
今永は試合後、「自信につながる素晴らしい勝利だと思う。こういう試合を我々は勝ってきた。これからまたビハインドの展開になったとしても、ベンチの中ではきっと『前にもあったじゃないか。またやれるさ』という雰囲気になると思う」と劇的勝利を振り返った。
■カ軍指揮官「前に進み続けるだけ」
カブスは18日(同19日)の本拠地ダイヤモンドバックス戦でも、両軍合わせて33安打24得点という乱打戦を展開。この日と同じように終盤の粘り腰で、勝利(13-11)を手にしていた。
値千金の同点ソロを放ったアヤマは「我々は諦めたりしない。相手が5点取ったとしても、こっちは1イニングずつ着実に1点取り返すつもりでいる。このチームは1球1球、全力で勝負するというメンタリティーを持っているんだ。それが今の自分たちを支えてくれている」と胸を張った。
25試合を終えた時点でナ・リーグ中地区の首位に立っているカブス。ドラマチックな試合が続き、クレイグ・カウンセル監督は「何よりも大事だと思うのは、シーズン序盤にこのような試合をモノにすることで、1年を通して良い流れができるということ。今日もとても強いチームを相手に素晴らしい仕事ができた。このまま前に進み続けるだけさ」と自信を見せた。
◆覚醒のエドマンが見せる驚異のHR量産 “キング”大谷翔平に並ぶ記録的ペース、現地記者も脱帽「この世のものではない」
◆カブスの新星「PCA」が3年目で打撃開眼 ドジャース投手陣を翻弄した“好球必打”と長打の増加
◆ドジャースに「大谷翔平の打撃は必要不可欠だ」 公式サイトが30球団パワーランキングを更新「彼がいない2試合で打線は……」