
ナ・リーグ東地区で首位に立つメッツ。24日(日本時間25日)時点で2位フィリーズに5差をつけ、独走状態に入ろうとしている。米スポーツメディア『The Athletic』は、このほど好調の理由を分析。ビッグネームが揃う打線ではなく、投手陣の奮闘ぶりを称えた。
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■先発投手陣の被弾、わずかに5本
オフには大争奪戦の末、ドジャース大谷翔平投手をしのぐ史上最高契約でフアン・ソト外野手を手に入れたメッツ。主砲ピート・アロンソ内野手との再契約にも成功するなど、充実のラインナップを実現した。
しかし、『The Athletic』は好調の理由として、ビッグネームが揃う打線ではなく、高額年俸上位に名前が出てこない投手陣の奮闘を挙げた。
千賀滉大、クレイ・ホームズ、デビッド・ピーターソン、タイラー・メギル、グリフィン・キャニングらで回すローテーションは安定しており、ここまでのチーム防御率は2.34でメジャー屈指。先発陣が許した本塁打は、わずかに5本となっている。
しかも、ローテの中心として期待されていたショーン・マナイアとフランキー・モンタスが負傷者リスト(IL)入りしている中での数字となっている。
■投手陣を称賛「これこそ勝てる野球」
主軸であるブランドン・ニモ外野手は「彼ら(マナイアやモンタス)を失うのは辛かったけど、うちの投手陣なら間違いなくやってくれると信じていたよ。誰かが離脱すれば、それは他の誰かにとってチャンスになる。実際、みんながそのチャンスを生かした。彼らを本当に誇りに思っているし、正直言って、これこそが“勝てる野球”なんだ。先発投手がしっかりしていれば、毎試合勝つチャンスがある。それはすごく重要なことだよ」と話し、自軍の投手陣を称賛した。
メッツ先発投手陣の中で、1億ドル以上の契約を結んでいる選手は1人もいない(抑えのエドウィン・ディアスだけが1億ドル超)。メギルとピーターソンはファーム出身で、千賀は5年総額7500万ドル、マナイアは3年7500万ドル。モンタスは2年3400万ドル、キャニングは1年425万ドルの契約となっている。
メッツはこれまでマックス・シャーザーやジャスティン・バーランダーらメジャーを代表する大投手を獲得してきたが、現在は彼らを放出し、少々地味ながらも実力派を揃えた。
同メディアは「メッツは失点を防ぐための方法を見出した。具体的には、それぞれの投手に合った起用法を見極め、彼らの持ち味を最大限に引き出し、堅実な守備を優先するという方針だ。そして、それは今のところ機能している」と結論付けた。
ビッグネームが揃う打線に目を奪われがちだが、今度は投手陣の活躍にも関心が集まりそうだ。
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