
ドジャースの山本由伸投手が、圧巻の投球でナ・リーグのサイ・ヤング賞レースをリードしている。MLB公式サイトのデータ部門に所属するデビッド・アドラー記者は24日(日本時間25日)、「ヨシノブ・ヤマモトがサイ・ヤング候補に見える3つの理由」と題して記事を公開。メジャー2年目で本領発揮を始めた日本最強右腕を取り上げた。
◆2年目“無双状態”の山本由伸を支えるスプリット「被打率.077」 エリートクラスのゴロ率に公式サイトが注目
■「今季は次元が違う」
アドラー記者は、今季抜群のパフォーマンスを見せている山本を3つの要因に分けて解説。真っ先に、決め球スプリットの進化を挙げた。
同記事では、今季の山本のスプリットは空振り率が51.4%を記録。先発投手としてトップクラスを誇り、インプレーの打球19本のうち18本がゴロになっていると分析。平均打球角度はマイナス19°で、今季15球以上を投じられた球種の中ではメジャー最少の数値に。「昨季も良かったが、今季は次元が違う。ポール・スキーンズの『スプリンクラー』も話題だが、それをも凌ぐ真のエース級の決め球になった」と絶賛した。
■「完全体のエースだ」
アドラー記者は、スプリットに留まらず「全ての球種が少しずつ良くなっている」とも指摘。山本は左右どちらの打者にも、フォーシーム、スプリット、カーブ、カットボールの4球種を使って攻めており、今季は全てが球速や変化量の面で向上。細かな数値の積み重ねが、全体的な球質アップに繋がっているとした。
そして同記者は、山本の制球力にも言及。フォーシームが、ストライクゾーン左右端への投球割合37%をマーク。これは、今季100球以上投げた119投手中で全体トップになるという。また、スプリットも同様にコーナーへ投げ分けられると高く評価した。
記事では山本を「完全体のエースだ」と絶賛。今季はメジャーでもサイ・ヤング賞を手にするかもしれないと、大きな期待を寄せている。
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