
ドジャースの大谷翔平投手は30日(日本時間5月1日)、本拠地でのマーリンズ戦に「1番DH」で先発出場。4打数1安打1四球1盗塁でチームの勝利に貢献し、4月の全試合を終えた。
今季はここまで29試合に出場し、打率.287、7本塁打、10打点、9盗塁、OPS.942を記録。圧倒的ではないものの、3、4月の成績としては本塁打と出塁率は過去2番目、OPSも3番目と堅実な滑り出しを見せている。MLB公式のデータサイト『Baseball Savant』で打撃指標を掘り下げると、質の良い打球を放つ割合が増えているようだ。
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■「打球の質」が昨季以上の高水準に
『Baseball Savant』では、昨季からスイングに関する様々な指標が閲覧可能になった。平均速度や、芯で捉えた割合、軌道の長さまで詳細に記されている。
中でも、昨季から大谷が突出している指標のひとつに「Blasts(ブラスト)」と呼ばれるものがある。端的に言うと、打者が一定以上のスピードでスイングし、且つ正確に芯でボールを捉えた打球の割合を示したものだ。スイング全体とコンタクト時のみでそれぞれ算出された「ブラスト」において、今季の大谷はコンタクト時にメジャートップの「31.1%」を記録している。
これは、昨季ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手と並んで全体2位だった「25.8%」を大きく上回っている。スイング全体でも4位の「21.0%」で、昨季の「18.3%」を超える高水準だ。
空振り率と三振割合が昨季より増加傾向ではあるものの、鋭いスイングで捉えた時の打球は超一級品。夏場へ向けてさらに調子を上げれば、記録的な活躍が再び見られる可能性は高いだろう。
Blasts(ブラスト)
定められた速度以上でスイングし、且つボールを正確に捉えた場合のみ記録される指標。2024年のメジャーリーグでは、ブラストした打球が打率「.563」であったのに対し、ブラストしなかった打球は「.231」と明確な差が生まれている。強打者が高い数値を出す傾向があり、昨季はスイング全体に対する割合でフアン・ソト、コンタクト時ではジャンカルロ・スタントンがトップに立っている。
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