
ドジャースの大谷翔平投手が20日(日本時間21日)、本拠地でのダイヤモンドバックス戦に「1番DH」で先発出場。試合前にはキャッチボールを行ったが、これまで封印してきたスライダー、カーブも投じた。
右肘への負担が大きいとされる球種を解禁したことで、投手復帰へ向けて確実に前進していることを印象付けた。米地元紙『ロサンゼルス・タイムズ』など複数メディアが伝えている。
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■右肘への負担が大きい球種
17日(同18日)には2023年9月に右肘手術を受けて以降、最多となる50球を投げ込んだ大谷。この日は平地でのキャッチボールとはいえ、肘への負担が大きいとされるスライダーをついに解禁した。
取材に応じたデーブ・ロバーツ監督は、大谷がスライダーを交えて投球練習を行ったことを認めた上で「(投手復帰へ向けて)順調に進んでいる。いつスライダーをブルペンでも投げるようになるか分からないが、それでも大きな進歩だ」と目を細めた。
■「ゴーサインを待っている」
今後については、「次の土曜日にアップダウン(試合におけるイニング間のインターバルなども考慮した投球練習)を予定している」と説明。一歩一歩マウンド復帰へ近づいているが、ライブBP(打者向かって投げる実戦形式の練習)や、その先の公式戦登板については「本当に、いつになるか答えが分かればいいんだが……。私はただ、ショウヘイのリハビリを日々管理している人たちからゴーサインが出るのを待っているだけなんだ」と話し、明言を避けた。
■IL入りのスネルと同時復帰も
ただ、同監督は1つの目安として、大谷と負傷者リスト(IL)入りしているブレイク・スネル投手の復帰時期がほぼ同じで、スネルと同じくILに入っているタイラー・グラスノー投手が、彼ら2人より1歩先に進んでいるという見立てを述べた。
投手復帰を目指す大谷は、調整過程においてツーシームやスプリット、カットボールなどの変化球は投げてきたが、これまでスライダーは回避。その理由について同監督は以前、「医療的な判断」とコメントし、ドクターからストップがかかっていると示唆していた。
チームは投手陣に負傷者が続出しているだけに、大谷の一刻も早いマウンド復帰を待ち望んでいるが、現実的には7月のオールスター・ゲーム明けと伝えられている。
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