
卓球の世界一を決める「ITTF世界卓球選手権ファイナルズ・ドーハ大会(個人戦)」は23日に女子シングルスの準々決勝が行われる。
初出場の個人戦でベスト8に進出したのが張本美和(木下グループ)と大藤沙月(ミキハウス)のふたり。中国が誇る2強と戦う両者に現地メディアも警戒を示している。
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■ダブルスでメダル確定の両者
張本美、大藤ともに初出場ながら3種目出場を果たし、前者は木原美悠(個人)との女子ダブルス、後者は吉村真晴(SCOグループ)との混合ダブルスでメダルを確定させている。シングルスでも表彰台に期待が高まるなか、張本美は世界ランキング2位の王曼昱、大藤は同1位の孫穎莎と女子卓球をけん引するトップ2との大一番を迎える。
日本の次世代を担う新星たちに対しては中国側も警戒を強める。現地メディア『捜狐』が掲載した記事の中で、張本美と大藤のふたりをピックアップして注目の戦いを展望している。
張本美は4月の「ITTF男女ワールドカップ」でフルゲームの末に敗れた王曼昱との再戦だが、同メディアは「彼女は日本女子の卓球界で文句なしのNo.1選手」と世界ランク国内最高位の16歳を評し、「王曼昱にとっては大きな挑戦となる」と簡単な戦いにはならないと見通しを立てている。
また、大藤は優勝候補筆頭の孫穎莎とのマッチアップで過去3度の戦いでは敗れているが、「(孫穎莎は)今年の3月の(WTT)重慶では1対3と逆転で勝利を収め、ファンを汗だくにさせた」と直近の戦いでの苦戦に触れつつ、「ふたりが再び対戦するなか、日本の卓球界の新たな主力は依然として挑戦者のままだ」と世界女王にとっても難しい相手になるとしている。
日本女子は早田ひな(日本生命)、伊藤美誠(スターツ)を含めて4選手がメダルをかけて中国勢と相対するなか、16歳の張本美と21歳の大藤が世界卓球の舞台でトップ選手にどのような戦いを挑むかは注目となる。
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