
卓球の世界一を決める「ITTF世界卓球選手権ファイナルズ・ドーハ大会(個人戦)」は23日、女子シングルスの準々決勝が行われ、世界ランキング9位の伊藤美誠(スターツ)は同4位の王芸迪(中国)と対戦。ゲームカウント4ー1で勝利して、銅メダル以上を確定させた。
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■2ゲーム目以降光った巧みな修正
これまで準々決勝の壁に阻まれてきた伊藤だが、王芸迪に1ゲームを奪われたものの、2ゲーム目以降に的確な修正を図る。レシーブを軸にポイントを重ね、第4ゲームでは早めのタイムアウトを取るなど冷静な試合運びが光った。そのまま連続でゲームを奪い逆転勝ち。悲願だった世界卓球個人戦でのメダル確定に試合後は喜びを爆発させた。
中国メディアの『捜狐』もこの一戦を大々的に報じており、王芸迪の敗戦について「中国女子が今回の世界卓球選手権でトップ4を独占するという夢が完全に打ち砕かれた」と落胆。「今回の結果はまさに最悪なシナリオだ」と記した。
また、記事内では試合後に見せた伊藤の様子にも注目。「ミマ・イトウは試合を終えた後に涙を流した。彼女の涙を見れば、彼女が本当に一生懸命に努力を重ね、この世界選手権でのメダルを欲していたことが分かるでしょう」と世界の舞台で輝いた24歳には賛辞を贈った。
伊藤は2024年にパリ五輪での代表落選も経験。苦しみも経ながら辿り着いたカタールの舞台で中国超えでの悲願を成し遂げた。
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