公式放送局『MLBネットワーク』は3日（日本時間4日）、今季のア・リーグMVP争いについて特集を組んだ。大本命と目されるヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手を脅かす存在として、マリナーズの生え抜きカル・ローリー捕手を取り上げた。
ローリーは今季、両リーグ1位タイの23本塁打でア・リーグ打撃部門のトップを快走。先週は6本塁打の固め打ちで、自身初の週間MVPにも選出された。
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■「仮にヤンキースがジャッジを失っても……」
『MLBネットワーク』は同日、ア・リーグのMVP争いに関する話題を放送。元オールスター二塁手の解説者ハロルド・レイノルズ氏は、「ローリーを見ていると、昔ながらのMVP投票の基準を思い出す。『チームでもっとも価値のある選手』を重視していたんだ。ヤンキースがジャッジを失っても他の選手を獲得できるかもしれないが、マリナーズがローリーを失ったら、間違いなく終わりだ」と発言。どちらも欠かせない存在であるとした上で、ローリーの方がより重要度が高いと指摘した。
これには、司会を務めるグレッグ・アムシンガー氏も同意。「私はローリーがMVPだと思う。ジャッジも素晴らしいけれど、マリナーズの強みであるローテーションとの連携を考えると、彼の重要性は大きい。投手たちはローリーを信頼している。誰も彼のサインを拒否しないんだ。彼には1イニングも休む時間がない。ダグアウトにいても、次の打者について考え続けている」と、捕手の負担の大きさを説いた。
また、元サイ・ヤング賞投手のジェイク・ピービー氏も「シーズンが今日までなら、ローリーだ。プラチナ・ゴールドグラブ級のリーグ最高捕手がマイク・ピアザのような攻撃面での貢献も見せている。彼は誰よりも優れているよ。オフの日にはDHとしても出場するんだから」と頷いた。
あくまで開幕2カ月の話題ではあるものの、解説陣が揃って声を合わせて「ローリーがMVP」だと主張した。打撃面だけではジャッジに軍配が挙がるものの、MVP投票となれば守備面での貢献度も大きく評価される。マリナーズ浮沈の鍵を握るローリーは、ア・リーグMVPの最有力候補と言って差し支えないだろう。
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