
ドジャースの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、本拠地でのメッツ戦に「1番DH」で先発出場し、2試合連続の複数安打をマークした。試合は不振に苦しむマイケル・コンフォート外野手が8回に決勝打を放ち、チームを6-5の逆転勝利に導いた。
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■目前でフリーマンが申告敬遠
試合ハイライト、コンフォートの適時打で勝ち越しコンフォートは前日終了時点で、打率.165。特に得点圏では、直近30打数無安打で.057と不振に陥っていた。この日も空振り三振、ニゴロ、左飛と第3打席までは凡退。しかし、5-5で迎えた8回の第4打席で大仕事を果たした。
同点に追い付き、なおも2死二塁の場面で、ドジャースは代打にフレディ・フリーマン内野手を告げる。しかし、メッツは申告敬遠を選択。ナ・リーグ首位打者を避け、コンフォートとの勝負を選んだ。
ここで意地を見せた。相手2番手リード・ギャレット投手の初球カットボールを捉え、左前へ運んだ。これで二塁走者アンディ・パヘス外野手が生還。勝ち越しに成功すると、殊勲のコンフォートは一塁ベース上で雄叫びを上げた。
今季1年1700万ドルでドジャースに加わったコンフォートは、対戦相手のメッツでメジャーデビューし、結局7年間在籍した。古巣相手に決勝打を放ったことについて問われると、「誰が相手かということよりも、チームのために結果を出すことの方が大事。ここまで本当に苦しかった。ただ、打席に立ってチームの勝利に貢献したいと思っているだけなんだ。チャンスで何度も結果を出せなかったから、今日結果を出せたことは本当に大きかった」と安堵の表情を浮かべた。
■チームメートに感謝「家族のよう」
その上で、スランプ脱出に向けて協力を惜しまないチームメートに対し、感謝の言葉を忘れなかった。「みんな本当に素晴らしいんだ。実際の家族よりも長い時間を一緒に過ごしているから、彼らは私の家族の一部のようだ。(私が)笑顔でいられるように、笑っていられるように、いつも気にかけてくれている。だから、彼らのサポートがあるのは本当にありがたい」と話した。
また、不振に目をつぶり、我慢の起用を続けてきたデーブ・ロバーツ監督は試合後、「彼は(改善のために)一生懸命取り組んできた。あの左方向への鋭いライナーは、しばらく見ていなかった。あれはバットが長くゾーンに残り、ボールに対して一直線にスイングができている証拠だ。良いことだよ。これで何かをつかんでくれたらいいんだけどね」と話し、今後に期待を寄せた。
ただ、この日を終えても、打率は.167でOPS.581という低調ぶりは変わらない。ロバーツ監督は「願わくば、振り返って、今日が彼にとっての転機だったと言えるようになれれば……」と話した。殊勲の一打をきっかけに持ち直すか、今後の打席に注目が集まる。
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