
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が発するコメントに対して、専門メディア『Dodgers Way』が苦言を呈した。大谷翔平投手のマウンド復帰について、同監督は10日(日本時間11日)の取材対応で「オールスターゲーム前に投げる可能性もゼロではない」などと発言していたが、同メディアは「無意味に煽るべきではない。沈黙を守ったほうがいい」と指摘した。
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■球宴前に登板する可能性を示唆
ドジャースの親メディアとしては、異例の指摘だ。ライブBP(実戦形式の練習)で全球種を披露するなど、2023年9月に受けた右肘手術から順調に回復している大谷。マウンド復帰が迫る中、ロバーツ監督は10日(同11日)の会見において「(7月の)オースルターゲーム前に登板する可能性もゼロではない」と発言し、多くのメディアを賑わせた。
しかし、『Dodgers Way』は一夜明けた11日(同12日)、「ロバーツ監督、オオタニを巡る“進展のない情報”で無意味な期待を抱かせる」と題して記事を公開。「ロバーツ監督はオオタニの投手復帰について、“漠然とした役に立たない最新情報”を提供した」と記し、「可能性はゼロではない」発言を皮肉った。そして「正式な日付が確定するまでは、コメントは慎重になった方がいいだろう」と指摘した。
そもそも「投手・大谷」の復帰プログラムについては、本人とドクター、トレーナーの間で進められており、投球数や投げる球種、スピードもこのチームによって管理されている。そのため、ロバーツ監督は「彼を復帰させる正しいタイミングがいつなのか、それは誰にも分からない」と断りを入れた上で、自身の見解を述べることが常となっている。
■復帰時期の予想が二転三転
ただ、その見解がリップサービスになっていることは否定できず、同メディアは「曖昧なタイムラインでファンに期待を抱かせるくらいなら、むしろ黙っていた方がいい」と注文。ただ、「とはいえ、ロバーツ監督は今後もこの件について聞かれ続けるだろう。もしそうであれば、次の“最新情報”は本当に意味のあるものであってほしい」と期待を込めた。
大谷の投手復帰時期については、シーズン開幕を控えた今年2月頃には「5月中」とされていた。それがやがて「ポストシーズンに間に合えばいい」に後ろ倒し。その次は「オールスターゲームが終わった頃」となり、今回は「オールスターゲーム前に投げる可能性もゼロではない」に変わった。
ドジャースの身内とも言える専門メディアから、異例の指摘を受けたロバーツ監督。そろそろ正確なタイムラインが発表されても不思議ではないが、果たしてどうなるか。まずは、次のライブBPでどんなコメントを発するのか、注目だ。
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