
米スポーツ専門局『ESPN』は12日(日本時間13日)、ドジャースの大谷翔平投手に関する特集記事を公開した。投手としての復帰プランに焦点を当てたもので、アンドリュー・フリードマン編成本部長や同僚のマックス・マンシー内野手らがコメントしている。球団として、「投手・大谷」の復活をどう考えているのか、見えてきた。
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■「長期的な視点を重視」
ドジャースは現在、14人の投手が負傷者リスト(IL)に入っており、台所事情は苦しい。特にタイラー・グラスノー投手やブレイク・スネル投手らエース級が離脱している影響は大きく、先発ローテーションは危機的状況。そのため、大谷のマウンド復帰を望む声は日増しに高まっている。しかし、調整のピッチを上げる様子は見られず、依然として慎重姿勢を崩していない。
この点について、フリードマン編成本部長は「短期的な視点で見ると、積極的に行きたくなるのは当然で、ショウヘイ自身もそうだと思う。ただ、我々としては、彼が今後9年間に渡ってしっかり投げ続けることを最優先に考えており、そのために長期的な視点を重視している。復帰初年度となる今年は、その長期的な計画を考える上で、無理をさせ過ぎないことが非常に大切だと思う」と話し、“スロー調整”は長く投手を続けるための措置と強調した。
■打撃への悪影響を懸念
大谷は「投打の二刀流」として、打者としても活躍。前代未聞のスタイルであることも、球団が投手復帰に対して慎重にならざるを得ない理由となっている。フリードマン編成本部長は「二刀流をこなすことがどれほど大変か、想像もつかない。高いレベルで両方をこなす選手と関わるのは、我々にとって前例のないこと。だからこそ、右腕の筋肉をしっかり作るのはもちろんのこと、打者と投手の両方をやるために体全体の持久力を高める必要がある。つまり、疲労で打撃に悪影響が出ないようにするために、できる限りのことをしているんだ」と主張した。
同僚のマンシーも「球団が慎重に進めているのは、みんな喜んでいるよ。彼が投げる姿はもちろん見たいけど、何よりもまず健康であることが一番大事なんだ。健康でいてもらわないと困る」とコメントし、チームの姿勢に理解を示した。
そして「彼がやっていることは前例がないから、正しいタイムラインなんてものがあるのかどうかも分からない。今の進行ペースだって、本当は速いかもしれないし、正直なところ、誰にも分からないんだよ。だって、これまでに誰もやったことがないんだから」とし、フリードマン編成本部長の意見に同意していた。
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