
パドレスの松井裕樹投手が19日(日本時間20日)、敵地ドジャース戦で9回に緊急登板。一打同点のピンチを背負ったが、最後はダルトン・ラッシング捕手を空振り三振に仕留めてゲームセット。試合はパドレスが5-3で逃げ切り、松井にはメジャー初セーブが付いた。
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■ラッシングを三振に仕留めて逃げ切り
ドジャースは5点を追う9回裏、2点を返して、なお2死三塁の好機。球場のボルテージが高まる中、打席に入ったのは大谷翔平投手。しかし、カウント0-3からパドレス守護神ロベルト・スアレス投手の投じた直球が、大谷の背中を直撃した。
この試合は、9回表に両軍監督が退場となる乱闘劇があり、「警告試合」が宣告されていた。そのため、死球を与えたスアレスも即刻退場処分。そして、絶対的クローザーをまさかの形で失ったパドレスが、次を託したのが松井だった。
騒然とした雰囲気の中で緊急登板となった左腕は、ミゲル・ロハス内野手に四球を与えて2死満塁の大ピンチを招いた。さらに次打者ラッシングへの5球目が、マーティン・マルドナード捕手のプロテクター内側に入ってしまう暴投となり、1失点。2点差に詰め寄られ、なおも2死二、三塁というピンチが続いたが、最後はラッシングを空振り三振に仕留めて逃げ切った。
■「どんな気持ちも何もという感じ」
松井は試合直後、顔を紅潮させたままインタビューに応じ、「行くと思わなかったので、今も何が何だか……。荒れた試合の中で、何とか勝てて良かった」と本音を吐露。さらに「どんな気持ちでマウンドに上がったか」と問われると、「どんな気持ちも何もという感じで……。(雰囲気に)流されることなく、しっかり準備させてもらったので、何とか抑えられた」と振り返った。
自身の投球については、「いや、もう何が良かった、悪かったというのはない。とにかく勝ちをこぼさずに、試合が終わって良かった」とし、最後ラッシングを三振に仕留めた1球に関しては「もう正直、あそこは真っすぐしか投げるボールがなかったので、打ってみろ、という気持ちで投げた」と明かした。
昨季からメジャーに参戦した松井。初セーブが付いたことについては、「それは緊急登板だったので、たまたま。ただ、やはりこういう緊迫した場面で抑えていくのが中継ぎの醍醐味(だいごみ)だと思うし、そういうところで使ってもらえるように、毎日やっている。ゼロっていう数字を積み重ねて、緊急登板じゃなくても、そういうところの場面に名前を呼んでもらえるように、ゼロという形を積み重ねていきたいと思う」と話し、今後に向けて力を込めた。
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