
MLB公式サイトは9日(日本時間10日)、マリナーズのカル・ローリー捕手に関する記事を掲載。ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手を凌ぐ勢いでアーチを量産し、記録的なシーズンを送る28歳のスイッチヒッターにスポットを当てた。
ローリーは現状に満足していないと語り、今季の打撃向上の理由についても明かした。
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■「名前が挙がるだけでもありがたい」
MLB公式サイトは同日、「『全然満足していない』ローリー、飛躍のシーズンとジャッジとの比較、そしてさらなる高みへ」と題した記事を公開。今季前半戦で数々の本塁打記録を塗り替えている、マリナーズの生え抜き捕手ローリーについて特集した。
MVP候補で度々名前が挙がることについて、ローリーは「(注目されるのは)正直言ってあまり好きじゃないけれど、それは何かを上手くやっている証拠。こういう立場にいられるのは本当に幸運なことだし、それを続けていきたい。でも全然満足していないよ。このチームをもっと向上させたいし、できるだけ勝たせたい。最終的に、自分たちが望んだ場所にいられるといいなと思う」と、捕手らしい献身的な一面を覗かせた。
一方で、ローリーはジャッジとは比べないで欲しいとも語ったとのこと。「彼は本当にすごい選手。史上最高クラスの選手の一人だと思う。同じ文脈で自分の名前が挙がるだけでもありがたい」と謙遜し、「ジャッジは僕より全然デカいしね」と茶化して笑ったそう。
■ベテランのアドバイスが打撃向上のきっかけに
開幕前まで通算打率.218で粗削りだった打撃の向上については、「結果に左右されるのではなくて、そのプロセスや毎日の積み重ねを重視している」と明かす。
後押ししてくれたのが昨季のチームメート、ドジャースでも長年活躍した40歳のジャスティン・ターナー内野手(現カブス)だったという。「自分の強みを活かして、毎回本塁打を狙うのではなく、四球や単打も大事にしよう」とアドバイスされたことが影響したと話している。
ローリーは9日(同10日)の試合終了時点で両リーグトップの36本塁打を放ち、前半戦の球団記録を塗りかえた。米データサイト『ファングラフス』が算出した勝利貢献度「WAR(Wins Above Replacement)」でも、ジャッジの7.2に次ぐ2位の5.9を記録している。
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