
米スポーツ専門局『ESPN』は17日(日本時間18日)、「前半戦を盛り上げた10の話題」を選出。その中でナ・リーグ西地区首位のドジャースも取り上げられ、「無敵?ただ強いだけ?いや意外に平凡かも」という見出しが添えられた。シーズン97勝ペースを維持しているにもかかわらず、不安定さを隠せない戦いぶりが注目されたようだ。
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■ベッツやコンフォートが不振
『ESPN』は冒頭、「オールスターゲームが終わったところで、前半戦を席巻した話題を振り返り、それが後半戦でどう展開していくのか見ていこう」と記し、10個のトピックスを選出した。
「ア・リーグ東地区は大混戦」「がぜん面白くなってきたナ・リーグ中地区」「ア・リーグMVP争いは壮絶な戦い」などの話題が選出される中、「ドジャースは無敵だ……いや、ただ単に強いというだけだ……いや、実は平凡かもしれない」という見出しも踊った。
同局は前半戦のドジャースについて「オフシーズンにブレイク・スネル投手、佐々木朗希投手、タナー・スコット投手らを獲得し、開幕8連勝スタートを飾った。その時は『今季のドジャースは史上最強かもしれない』と話題を呼んだ。だが、そうはならなかった。投手陣に故障者が相次ぎ、ムーキー・ベッツ内野手やマイケル・コンフォート外野手ら主力の低調なパフォーマンスもあり、不安定な前半戦だった」と総括した。
その上で「それにもかかわらず、チームは依然として97勝ペースを維持している。ただ、オールスターゲーム前に2勝7敗と失速し、いくつかの問題が浮き彫りになった」と主張した。
■振るわない投手陣のデータ
その問題点として具体的に挙げたのは、ベッツのパフォーマンス(OPS.700未満)やフレディ・フリーマン内野手のスランプ(直近32試合で打率.197)、守護神スコットの不調(7度の救援失敗)などの例。そして、結果的に「先発ローテーションはメジャー全体で防御率20位(投球回数は最下位)、ブルペンの防御率は24位。しかも、今季すでに35人もの投手を起用している」と指摘。チームは首位を快走しているものの、データ自体は芳しくないと伝えた。
このドジャースが抱える問題が後半戦も続くのか、同局は「それは10月まで待とう」と回答を保留した。
いずれにせよ、ヤンキース以来(1998年、99年、00年)となるワールドシリーズ連覇を目指すドジャース。後半戦はトレード補強などにより戦力アップを図るのか、あるいは前半戦のように苦しみながらも押し切るつもりなのか……。後半戦の戦いぶりに注目が集まっている。
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