ストロークと使用パターに着目 パット巧者片岡尚之にも当てはまる名手に共通するポイントとは | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

ストロークと使用パターに着目 パット巧者片岡尚之にも当てはまる名手に共通するポイントとは

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ストロークと使用パターに着目 パット巧者片岡尚之にも当てはまる名手に共通するポイントとは
ストロークと使用パターに着目 パット巧者片岡尚之にも当てはまる名手に共通するポイントとは 全 1 枚 拡大写真

毎シーズン安定した成績を残している選手の一人が片岡尚之

ルーキーイヤーとなった20-21年シーズンに初優勝を飾り、賞金ランキングはそのシーズンが19位、そして22年が23位、23年が19位、24年が15位だった。

賞金ランキング上位者が出場できる日本シリーズは、21年から4年連続出場している。今季も出場権獲得圏内で、5年連続になる可能性が高い状況だ。

片岡の安定感を支えているのはパット。パーオンホールの平均パット数と1ラウンドあたりの平均パット数ともに、上位の常連である。

片岡がパット数を少なく抑えられている理由として、カップを大きくオーバーすることを恐れない強めのタッチがあげられる。そして、長く使い続けるパターも片岡のパットを表す上でポイントになる。

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◼︎片岡のスタッツ

パーオンホールの平均パット数はルーキーイヤーでいきなり1位。そして、22年が2位、23年も2位、24年が4位と、4年連続トップ5に入っている。

1ラウンドあたりの平均パット数はルーキーイヤーが5位。そして、22年が1位、23年も1位、24年が2位と、これも4年連続トップ5に入っている。

片岡尚之のパットスタッツ

◼︎左腕とクラブの一体感

優れたパットスタッツを叩き出している片岡がストロークで大切にしているのは手を使わないようにすることのようだ。

片岡はクロスハンドグリップを採用。この左手を右手の下にするグリップは、左手を右手の上にする逆オーバーラッピンググリップよりも手に制限をかけやすく手首をこねにくい。

また、上体の前傾角度を浅くし、左腕を伸ばし気味にして左肩からクラブヘッドまでを一直線の棒にするように構えている。その時、クラブヘッドのヒール側が浮いている。

パッティングはパターのライ角なりに構えることが基準になるが、片岡はそれよりも左腕とクラブの一体化を優先しているようだ。

ちなみにヒール側を浮かすと、フェースの下めでヒットするように感じるかもしれないが、片岡のパターにある打痕を見ると、芯か芯より上でヒットしていることがわかる。

◼︎長く使い続けるパター

片岡はパターを変えない。

長年愛用している(※)のが、2003年発売のオデッセイのホワイトホット2ボールブレード。これは、大学時代から使っている。プロ入り後はこのパターを使い続けているということだ。

しかも、グリップも変えていない。通常、グリップが劣化すると交換する。しかし、片岡は要交換状態になっても交換しない。それだけ、このパターが手に馴染んでいるのだろう。

※最近の使用パターは不明。新しいパターを試したという情報もあるため、パターを変えている可能性あり。

◼︎高速グリーンでもしっかりヒット

男子ツアーのグリーンは高速になることが多いが、片岡は強めにヒットする。

高速グリーンで強めにヒットしてカップの横を通過すると、大きくオーバーすることになるが、「そういうことは気にならない」といった感じでしっかり打つ。

実はパターの名手は強くヒットする選手が多い。例えば1.5メートルほどのパットはプロでも確実に入るとは言えない距離のパットだが、パターの名手の多くはカップの奥淵にドスンッと当たる感じで打ったりする。入らなければ返しは2メートル以上残るのではないかと感じることもあるほどである。

名手の一人に、2002年と2007年の賞金王でツアー通算20勝の谷口徹があげられるが、谷口も「狙い通りの方向には確実に打てる」「読みが多少外れてもカップに蹴られるだけだから大オーバーしない」という雰囲気を纏いながら強めに打つ。

ちなみに谷口は19勝を00年から使い続けているパターであげた。そのパターは、片岡が使っているオデッセイ ホワイトホットシリーズの#5。

ホワイトホットはパターの名手の手に馴染む何かがあるのかもしれない。

ホワイトホット2ボールブレードを使い続けているのか、変えているとしたら何に変えているのか。片岡のパッティングでは、ストロークだけでなく、使っているパターにも注目だ。

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著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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