
卓球の「WTTチャンピオンズ横浜2025」は10日、神奈川県の横浜BUNTAIで女子シングルスの準々決勝が行われ、世界ランキング13位の早田ひな(日本生命)は同3位の陳幸同(中国)と対戦。ゲームカウント2ー4で敗れ、準決勝進出を逃した。
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■序盤のリードも相手の修正に遭う
早田は前日に実現した張本美和(木下グループ)との同士討ちをフルゲームで制しベスト8進出。迎えた世界トップ3の陳幸同との戦いでは出足から鋭いラリーや、フォアハンドを振り切るシーンが目立つなど、序盤の主導権を握り2ゲームを奪取した。
しかし、確実性を高めた陳幸同の前に、徐々にラリーで押される場面も目立ち、7-6のリードでタイムアウトを取った第4ゲームを奪われ追いつかれた。その後は圧倒される形で逆転負けを喫した。
早田は試合後に「世界選手権の反省を活かして、2ゲーム取れた」と前回対戦からの収穫を明かしつつも、「相手はすべての面で対応力があって戦術も優れていた。自分の力不足だった」と反省の弁を口にした。
パリ五輪後に早田を悩ませてきたのがコンディション面で、昨夏の大舞台では左腕を負傷し3カ月ほど実戦復帰に時間を要した。さらに、今大会2回戦の張本美和(木下グループ)との戦いでは最終ゲームにメディカルタイムアウトを取る場面が。世界卓球後の約2カ月前から左手の尺骨神経の圧迫に苦しんでいたことを明かし、この日の準々決勝でも岡雄介トレーナーがベンチでマッサージをする場面が見られた。

早田ひな、岡雄介トレーナー(C)WTT
早田は「治療を進めているので徐々に良くはなってると思います」としびれについては回復に向かっているとしながらも、「テーピングに関しては引退するまで基本的に予防としてつけとくように」と医師からの方針に言及。「左腕の五輪の怪我に関しては治らないと言われてところもある。そこは自分としっかり相談しながら頑張っていきたい」と現状を受け入れながらも前を向いた。
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