
オリオールズの菅野智之投手が14日(日本時間15日)、本拠地でのマリナーズ戦に先発登板。5回1/3を3安打1失点にまとめ、今季10勝目(5敗)をマークした。試合は5-3でオリオールズが勝利し、好調マリナーズ相手に連勝を飾った。
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■ロジン効かずピッチコムも“水没”
試合ハイライト菅野は初回、安打(走塁死)と死球を与えたものの無失点でスタート。2回も1死から四球を出したが、後続を封じた。3、4回はいずれも3者凡退に退け、危な気ない投球を継続。5回は先頭ドミニク・キャンゾーン外野手に二塁打を浴びてピンチを背負ったが、ここも後続3人を抑えて切り抜けた。
順調にイニングを重ねた菅野だったが、5-0で迎えた6回のマウンドに立つと天気が急変。試合途中から振り出した雨が強くなり、ロジンも役に立たない状態に。さらにグラウンドは雨で煙り、視界が悪化。捕手のサインが見えないばかりか、ピッチコムも浸水して作動不良に見舞われた。
そして、菅野が1死から安打を許し、カウント1-1となったところで降雨中断。一度ベンチに引き上げたものの、中断が2時間18分に及んだことから続投は見送り。再開後は2番手リコ・ガルシア投手がマウンドに立った。
この救援投手が本塁打を浴びたため、菅野が残した走者が失点となったが、試合は5-3で逃げ切り。結局5回1/3を3安打1失点にまとめた菅野は、節目となる10勝に到達。試合後には「あくまで通過点ですけど、素直にうれしいですし、もっとチームの勝利に貢献できるように頑張りたい」と語った。
■オールドルーキーがエースの働き
渡米初年度で2桁勝利を挙げたのは、日本投手としては史上10人目。見守ったトニー・マンソリーノ監督代行も「ストライクをしっかり投げ、球速も良く、スプリットも良く、制球も良かった。すべてが素晴らしかったよ」と称えた。
さらに「あの流れなら、あと数イニングは投げてくれるんじゃないかと期待していた。本当に残念。彼は今年、雨に振り回されることが多いように感じる。不思議なことに、(ディーン)クレマーが数年前や昨年そうだったように、なぜかそういう巡り合わせがある。でも、ほとんどのベテラン選手がそうしているように、彼もうまく受け止めて対応している」と信頼感を口にした。
10勝はチーム最多。35歳のオールドルーキーが、メジャーでも日本時代と同様にエースとして活躍している。
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