
卓球の「ヨーロッパ・スマッシュ2025」は現地時間17日からスウェーデン・マルメで本戦が開幕する。グランドスマッシュはWTTシリーズのなかでも高い格付けがされており、レベルの高い争いが予想される。
強豪ひしめく女子シングルスのなかでも優勝候補筆頭と言えるのが世界ランキング1位の孫穎莎(中国)。今大会は日本の主力選手と対戦の可能性があり、現地メディアでもトーナメントを勝ち抜くカギを握ると見られている。
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■各主要大会で頂点へ
今大会の第5シードまでを占めており中国勢が支配する現在の女子だが、そのなかでも孫穎莎の安定感は群を抜く。4月に行われた「ITTF男女ワールドカップ」や5月の「ITTF世界卓球選手権ファイナルズ・ドーハ大会(個人戦)」を制するなど、技術とパワーを併せ持つ24歳が世界のトップに君臨し続ける。
そんななか、今回のスウェーデンでのグランドスマッシュのカギを握るのが日本勢との対峙。順当に勝ち上がれば3回戦で早田ひな(日本生命)、準々決勝で伊藤美誠(スターツ)という同世代でしのぎを削ってきた黄金世代が立ちはだかる可能性がある。
中国メディア『捜狐』も今回のドローの結果に注目しており、公開した記事内で「上位シードに確定した孫穎莎は伊藤美誠と早田ひなという2人の強豪日本人選手と対戦へ」と言及。さらに、「波乱となったドローは優勝への道に不透明感を与えている」と難しい組に入ったことを記している。
記事内では今季好調を維持する伊藤について、「フォアハンドとサービスのトリックは依然として驚異」と評価。早田についても「堅実なラリー力を誇る」としており、「2人とも番狂わせを起こす可能性を秘めている」と世界1位相手の勝利の可能性もあるとしている。
一方で、孫穎莎がこの日本勢を退ければトーナメントで優位に立っていくと見立てており、「もし、孫穎莎が見事に突破できれば、日本チームの『壁』を乗り越えるだけでなく、来たる決勝戦に向けて自信を深めることに繋がるだろう」と展望している。
スウェーデンを舞台に行われる今回のグランドスマッシュ。優勝候補筆頭の孫穎莎が日本の中心選手2人と対戦の可能性があるなか、早田や伊藤はどのような戦いを挑むのか。
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