
ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手は19日(日本時間20日)、敵地でのレイズ戦に「2番DH」で先発出場。第1打席で2試合ぶりの一発となる40号アーチを放った。これで自身4度目のシーズン40本塁打を達成し、レジェンドたちの仲間入りも果たした。
なお、ジャッジは試合前、アーロン・ブーン監督が発した「今季中に彼が普段通りの送球に戻ることはないと思う」というコメントに反論した。
◆マリナーズの主砲ローリーは「MVPレースでジャッジを追い抜いた?」 米老舗誌の最新格付けで首位、歴史的偉業も視界
■「今季はDH専念」に反発
初回1死で迎えたジャッジの第1打席。相手先発シェーン・バズ投手の3球目カットボールを捉えると、打球はバックスクリーンへ一直線。速度112.3マイル(約180.7キロ)、飛距離429フィート(約130.7メートル)、角度29度という打球は、2試合ぶりの40号アーチとなった。
MLB公式Xは、この一発について「ジャッジはベーブ・ルース(11回)、ルー・ゲーリッグ(5回)、ミッキー・マントル(4回)に並び、シーズン40本塁打以上を4回記録したヤンキースの選手となった」とつづり、名門球団が誇るレジェドたちの仲間入りを果たしたと伝えた。
チームに漂う不穏な空気を一掃する本塁打ともなった。ブーン監督は試合前、右肘負傷によりDHでの出場が続くジャッジについて「今年中に彼が普通に投げられる状態にまで戻ることはないと考えている」とコメントし、今季の残りも外野守備に就くことは難しいとの認識を示した。
しかし、これを伝え聞いたジャッジが猛反論。「なぜ監督がそんなことを言ったのか分からない。彼はこの2週間、私が投げる様子を見ていないはずだ。自分は元の状態に戻れる自信がある」と語気を強めた。
■指揮官は慌てて真意を説明
そして、「自分は愚かじゃないから、慎重にやって悪化させないようにしている。まだ8、9、10月とシーズンは残っている。全部の試合に出なきゃいけないからね。だからこそ、賢く対応しないといけないんだ」と強調した。
すると、ブーン監督は改めて発言の真意を説明。「言いたかったのは、我々が見慣れているアーロン・ジャッジの、彼らしいすごい送球をいきなり期待しているわけではない、ということなんだ」と釈明した。
指揮官と主砲が、まさかの意見不一致で心配されたが、チームはジャッジに続き、3番コディ・ベリンジャー外野手、4番ジャンカルロ・スタントン外野手も連弾。初回から3者連続アーチの猛攻を見せてレイズを粉砕した。
ジャッジは7月のブルージェイズ戦で右肘を負傷。送球時に不安があるため、現在はDHでの出場を続けている。
◆マリナーズの主砲ローリーは「MVPレースでジャッジを追い抜いた?」 米老舗誌の最新格付けで首位、歴史的偉業も視界
◆「フィールドに立ち続けることがすべて」ジャッジ、30歳を過ぎても無双できる理由を明かす ケガに泣かされた過去の教訓生かす