
卓球の「WTTチャンピオンズマカオ2025」は10日、女子シングルスの1回戦が行われ、世界ランキング4位の蒯曼(中国)は同28位の朱芊曦(韓国)と対戦。ゲームカウント3-1で勝利して2回戦進出を決めた。
次戦に実現する伊藤美誠(スターツ)と21歳の新星サウスポーのマッチアップを、現地メディアが注目している。
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■通算成績は伊藤の1勝2敗
勝てば前日にリウ・ヤンズー(オーストラリア)にストレート勝ちしていた伊藤との対戦が決まるなか、立ち上がりを支配したのは実力者の朱芊曦で第1ゲームを韓国選手が6-11で奪取。しかし、第2ゲームは蒯曼が5連続ポイントを奪い11-8で取り返す。その後は中国選手の流れとなり、第3、4ゲームを連続でものにして1回戦を突破した。
中国メディア『捜狐』がこの一戦を振り返っており、第2ゲーム以降の戦いについて「蒯曼はサービスを軸に攻め続け、朱芊曦を封じ込めることに成功した」と勝因を分析。朱芊曦のフォア側を攻めるなどコース取りも光ったと逆転勝利につながったポイントを指摘している。
これで蒯曼は2回戦で伊藤との対戦が決まり、世界ランク上位同士のマッチアップに「注目の一戦」と関心が寄せられる。両者の対戦成績は伊藤の1勝2敗で、今年2月の「ITTF-ATTU アジアカップ」のステージ1と4月の「ITTF男女ワールドカップ」の準決勝で戦い、いずれも伊藤がフルゲームの末に逆転負けを喫している。
それでも、5月の世界選手権で自身初の銅メダルに輝くなど、安定した成績を残す日本の24歳について、「伊藤美誠は今年も好調を維持している」と評価。蒯曼が初戦の第1ゲームを奪われたことを踏まえ、「彼女(伊藤)は本当に手強い相手なので、この大会に慣れ、立ち上がりから良い調子に戻す必要がある」と序盤の攻防が試合を左右すると見ている。
両者ともに初戦は苦しむ時間もありながら2回戦へ駒を進めた伊藤と蒯曼。日本の経験豊富な五輪メダリストと中国の新星サウスポーによる今年3度目の対戦はどちらが制し、上位争いへ加わっていくのか。
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