
昨夏に行われたパリ五輪から1年以上が経過したなか、卓球界は2028年のロサンゼルス五輪に向けた新たな戦いが始まっている。そんななか、世界ランキング上位者が多数名を連ね、熾烈を極める日本女子の現状をライバルの中国メディアも注視している。
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■ロス五輪へも焦点は金奪還
日本女子は昨夏のパリ五輪ではエースを担った早田ひな(日本生命)がシングルスで銅メダルを獲得。また、平野美宇(木下グループ)、張本美和(木下グループ)と組んだ団体では銀メダルを獲得した。打倒中国を引き続き掲げるなか、メンバー選びも焦点となる。
そんななか、中国メディア『捜狐』は「日本女子卓球界は大きな変革期を迎えている」と題した記事を掲載。パリ五輪から1年が経過しているなか、上位陣の顔ぶれに変化が起こっていると分析している。
記事内では、中心選手の後退や若手の上位進出が見られる中国と同じ現象が日本にも起こっていると指摘。そのなかで、世界ランキングトップ5をキープしていた早田について、「日本女子卓球界の絶対的な中心選手であり、パリ五輪でも多くの役割を担ってきた」と評価。そんななか、同大会で負った左腕の負傷の影響が及んでいるとし、「彼女は国際大会で敗戦を喫し、世界ランキングも下がり続けている」と現状日本勢5番手の13位までランクを落としたことに触れている。
一方そんな早田に代わり日本勢最高位をキープし続けるのが張本美で、団体戦の3番手メンバーとして初出場を果たしたパリ五輪後も変わらずに成長を続ける。記事内でも「新シーズンに入ってから若き張本美和は大きな飛躍を遂げ、世界ランキングでも上昇を続けており、現在では日本女子卓球のトップに君臨している」と新世代のエースとして期待をかけている。
また、日本のエース格2選手に続く変化も綴られており、昨年2度目の五輪に出場した平野は「WTTのいくつかの大会への出場を断念し、代わりに中国超級リーグへの参戦を決意した」と新たな挑戦を試みる現状を記し、「日本女子卓球の新たなサイクルのなかで躍進を遂げて世界ランキング11位にまで上り詰めた」と、10月のアジア選手権メンバーにも入った橋本帆乃香(デンソーポラリス)の快進撃にも焦点を当てている。
パリからロス五輪へ向かうフェーズに入っているなか、上位陣の顔ぶれにも変化が見られている日本女子。10月にはアジア選手権の戦いも控えているなか熾烈な争いは続いていく。
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