
卓球の「チャイナスマッシュ2025」は29日、男子シングルスの1回戦が行われ、世界ランキング4位の張本智和(トヨタ自動車)は同113位の陳俊菘(中国)と対戦。ゲームカウント2-3で敗れ、初戦で姿を消した。
上位進出が期待された日本のエースを下した中国の20歳の快進撃に賛辞の声が挙がり、試合後には本人が勝因を振り返っている。
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■最終ゲームに大逆転
張本は8月の「WTTチャンピオンズ横浜」を制するなど、今大会でも躍進が期待された。そんな日本のエースの前に立ちはだかったのが、予選から勝ち上がった陳俊菘。中国の20歳サウスポーは張本相手に鋭いバックハンドを見舞うなど、屈することなく戦い抜いた。フルゲームにもつれ込んだ第5ゲームでは、5-9から6連続ポイントで逆転し、劇的な勝利を収めた。
この下剋上を大会公式は驚きとともに伝えており、「予選通過者の陳俊菘が張本智和相手に驚愕の勝利」と題した記事で言及。「キャリア初のWTTシリーズで日本のセンセーションを破り、USスマッシュのファイナリストである張本の北京でのグランドスマッシュ初優勝の可能性を阻止した」と大々的に報じている。
中国国営英語版テレビ局『CGTN』の公式Xは試合後の陳俊菘の声を伝えており、「最も満足しているのは、決して諦めなかったこと」と第5ゲームでの逆転劇を回想。さらに、「上位ランクの選手に立ち向かった際にプレッシャーを感じるのではなく、全力を尽くせたのが良かった」と挑戦者としての姿勢が功を奏したと語った。

陳俊菘(C)WTT
王楚欽、林詩棟(ともに中国)、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)らと優勝争いが期待された張本を下した陳俊菘。予選突破からサプライズを起こした20歳は、地元開催大会でさらなる快進撃を見せるのか。
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