
MLBは4日(日本時間5日)から、プレーオフの地区シリーズが開幕する。球団史上初の連覇を目指すドジャースは、ナ・リーグ東地区の覇者フィリーズと対戦。最大5試合で3戦先勝の短期決戦、両球団の攻撃力に差は見られるのか。
大谷翔平投手にカイル・シュワーバー外野手、50本塁打以上のスラッガーを擁する強力打線は甲乙つけがたい破壊力を誇っている。故障明けのトレイ・ターナー内野手にも注目したい。
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■打撃力のドジャース、機動力を併せ持つフィリーズ
両球団の今季チーム打率は、フィリーズがナ・リーグトップの.258、ドジャースが同3位の.253とほぼ互角。出塁率、OPSともに遜色ないが、打点数ではドジャースが38ポイント上回っている。
本塁打数では、ドジャース244本、フィリーズ212本と大きな開き。2桁本塁打はともに10人ずつ抱えるが、20本超えに絞るとドジャースが5人(19本、17本も)、フィリーズは2人のみで長打力では差が生まれる。中軸以降でも爆発力を誇るドジャースに分があるようだ。
一方で、盗塁数ではドジャース88個に対し、フィリーズが124個と機動力では戦力が逆転。2桁盗塁を記録したのが、ドジャース3人でフィリーズは5人。二刀流に復帰した大谷が昨季より30個以上も減少しており、単なる数字だけではわからない側面も多い。
■打撃と走塁指標を掘り下げると……
MLB公式のデータサイト『Baseball Savant』で、さらに詳細な指標を掘り下げてみる。チーム全体の平均打球速度は、どちらも89.9マイル(約144.6キロ)で全くの互角。大谷が94.9マイルで全体3位、シュワーバーが同4位の94.3マイルでそれぞれ球団トップに立つ。95マイル以上の打球速度「ハードヒット」の割合では、ドジャース42.1%、フィリーズ42.5%で差は見られない。
スイング面では、ドジャースはコンタクト時に芯で捉える確率が高く、引っ張ったフライボールも多い。フィリーズは全体的に強振するケースが目立つようだ。
走塁面では、フィリーズがスプリントスピード「28.1フィート/秒」で30球団トップであるのに対し、ドジャースは「27.2フィート/秒」で同20位と大きな開き。首位打者のターナーが、32歳にして全選手トップの「30.3フィート/秒」を計測。「30フィート/秒」以上のスピードを示す「Bolt(ボルト)」の記録回数では、フィリーズが全球団トップの236回、ドジャースは最下位のわずか6回となっている。
圧倒的な破壊力のドジャースに、機動力も絡めたフィリーズという構図が見えてきた両球団の攻撃陣。地区シリーズを制するのはどちらか。
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