
ドジャースの佐々木朗希投手が9日(日本時間10日)、フィリーズとの地区シリーズ第4戦に3番手として登板。8回、9回、延長10回と自身初のイニングまたぎとなったが、3イニングをパーフェクトに封じ、チームのサヨナラ勝利(2―1)&同シリーズ突破に貢献した。
◆【動画あり】佐々木朗希は「モンスターの力を解き放った」 米メディアが復活の舞台裏を特集……「わずかだが、重要なフォーム修正」を指摘
■「何とかすぐにスイッチ入れた」
佐々木は1ー1の8回から3番手としてマウンドへ。いきなり本塁打王カイル・シュワーバー外野手との対戦となったが、直球で右飛に打ち取った。続くスーパースター、ブライス・ハーパー内野手もカッターで三飛。さらにアレク・ボーム内野手も直球で二ゴロに仕留めた。救援転向後、初のイニングまたぎとなった9回、さらに続投した延長10回も3者凡退に退け、無安打無失点のパーフェクトリリーフを披露した。
佐々木はポストシーズンに入り、これで4戦連続無失点。さらにポストシーズンの試合で、リリーバーとして3イニング以上を無安打に抑えたのは、日本選手としては初という歴史も作った。
この日は、試合前に首脳陣から「2イニング行ってもらうかもしれない」とは言われていたものの、「結構急に、同点になったタイミングで言われて、いつもより準備が少ない中でやった」と明かした上で、「何とかすぐにスイッチを入れて、試合に挑めたかなと思う」と振り返った。
■「特別なものが芽生えている」
快投を続ける23歳の右腕に対し、同僚アレックス・ベシア投手は「今夜の試合は、まさに彼がすべてだった。本当にすごかったよ」と称賛。「投球の精度も完璧だったし、球速もまだ99、100マイルくらい出していた。スプリットも抜群だった。もう、何も言うことないよね。彼は本物のファイターだ。間違いなく歴史に名を刻む存在になるよ」と話し、佐々木の未来に太鼓判を押した。
ベシア同様、デーブ・ロバーツ監督も「私の記憶の中でも、救援としては史上最高のパフォーマンスのひとつだったと思う。彼の成長、そしてチームへの貢献について、どれだけ称賛してもし切れない。彼の中に本当に特別なものが芽生え始めているのが分かる。だからこそ、オフシーズンに多くの球団が彼を獲得しようとしたんだ。でも、彼が今こうして最高の舞台で見せているものは、まだほんの序章にすぎない」と、さらなる成長にも期待した。
◆「ロウキに乾杯」ドジャースが地区シリーズ突破、延長11回の死闘で歓喜の美酒 指揮官は“快投劇”の佐々木朗希を労う