
2年連続でワールドシリーズ進出を果たしたドジャース。ポストシーズンに入って9勝1敗と快進撃を見せているが、レギュラーシーズンでは7月に7連敗を喫したほか、首位の座をパドレスに明け渡す時期もあった。
ドジャースの選手たちが今回、米地元メディア『ドジャース・ネーション』を通して、シーズン中に直面した“最低の時期”を回顧し、復調のきっかけとなった試合を振り返った。
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■実らなかった山本由伸の快投
7月に7連敗を喫し、ナ・リーグ西地区での独走ムードが一気に消え去ったドジャース。最大で2位パドレスに9ゲーム差をつけていたが、あっという間に詰め寄られ、さらに8月には首位の座も明け渡す事態となった。
9月を迎えてもチームは停滞。2日(日本時間3日)~5日(同6日)で4連敗を喫した。そして、ついにトミー・エドマン内野手が「ドン底だった」と語る試合を迎える。それは6日(同7日)のオリオールズ戦。5連敗を阻止すべく先発のマウンドに上がったのは、山本由伸投手。
9回2死までノーヒットノーランの快投を披露したが、あと1人というところでジャクソン・ホリデイ内野手にソロ本塁打を浴び、大記録は消えた。しかし、問題はこの後。3ー1というスコア、あと1人打ち取ればゲームセットという状況で、山本の後を受けた救援陣が大乱調。オリオールズ打線を止められず、さらに3点を追加され、3ー4でサヨナラ負けとなった。
■「打ちのめされる出来事」
エドマンは「間違いなく、あの時がシーズンで一番のどん底だった。正直、あのような状況に直面すれば、そこから崩れてしまうチームも多いと思う」と、ショッキングな敗戦を振り返った。その上で「でも、我々はそうはならなかった」と付け加えた。
ミゲル・ロハス内野手も「まさに、あのタイミングが最悪だったと思う。あれは本当に打ちのめされる出来事だった。ヤマモトがあと1球でノーヒッターというところで、試合を落としてしまった。しかも、相手はプレーオフ争いにも絡んでいないチームだった。でも、あんな負け方をしたら、逆に『俺たち、一体どうしちゃったんだ?』って考え始めるよね」とし、この敗戦によって全員が危機感を抱き、復調へのきっかけになったと明かした。
実際に翌日からは4連勝。山本のノーヒッター未遂以降は結局、15勝5敗でレギュラーシーズンを乗り切り、リーグ地区優勝も達成。この終盤の勢いが、現在のポストシーズンでの快進撃にもつながっている。
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