
28日(日本時間29日)、本拠地ドジャースタジアムでのブルージェイズ戦に「1番投手兼DH」で先発出場したドジャースの大谷翔平投手は、ワールドシリーズ(WS)初黒星を喫した(6ー2)試合後に、リリーフ登板の可能性に言及。「全試合、必要であれば準備したい」と語り、積極的な姿勢を示した。
指揮官のデーブ・ロバーツ監督も「間違いなく選択肢になるだろう」と第6戦以降に登板する可能性を示唆した。そこで、問題になるのが“大谷ルール”だ。
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■“大谷ルール”で起用法に制限
大谷は28日(同29日)の試合後会見でリリーフ登板に言及し「延長戦に入りなかなか(勝敗が)決まらない試合もあると思う。いつでも投げられるように準備しておきたい」と意欲を見せた。
ロバーツ監督は「WSの第6戦か第7戦のことを考えると、全員が全力を尽くす必要がある」とし、優勝が決まる大事な局面での起用を考えているとした。
WS終盤戦でいよいよ現実味を帯びてきた大谷のリリーフ起用。しかし、二刀流選手に適用されるルールでは「リリーフ投手として登板し降板した後は、野手として守備につくか、(DH制度が解除されるため)打席に立つことができなくなる」との決まりがある。
■2023年WBC以来の起用に、現地記者らが期待感
そのため、中継ぎ登板の可能性は非常に低く、クローザーとしての起用が濃厚と見られる。大谷はメジャーでリリーフ経験はないが、現地記者からの信頼は厚い。
MLB公式サイトのソニア・チェン記者は2023年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を回顧。アメリカとの決勝戦、1点差の9回2死で元同僚のマイク・トラウト(エンゼルス)と対峙し空振り三振を奪って日本を優勝に導いた名勝負を例に出し「慣れない役割ではあるが、大一番での経験がある」とし、「状況が許せばもう一度マウンドに立たせた方が、失うものは何もなく、得るものばかりだ」と大谷のリリーフ起用を推した。
Trout vs Ohtani lived up to the HYPE! #WorldBaseballClassic pic.twitter.com/Z8aZAjpDRg
— World Baseball Classic (@WBCBaseball) March 22, 2023
また、地元メディア『ロサンゼルス・タイムズ』のディラン・ヘルナンデス記者も「クローザーとしてWSの決着をつける、第6戦か第7戦で起用するのがベストだ」と優勝がかかる試合での起用を推奨。さらに、大谷のリリーフ挑戦にも期待を示し、「オオタニが試合に勝つための新しい方法を見つけることへの執着こそが、ドジャースが再び王者として終える理由になるかもしれない」と、大谷の新たな挑戦がドジャースを連覇に導く可能性を記した。
果たしてWS“最終戦”で2023年のWBC以来となるクローザー・大谷を見ることができるのか。期待が高まっている。
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