
卓球の「WTTチャンピオンズ・フランクフルト」が、4日から9日にかけて行われた。男子シングルスで優勝を果たしたのは、18歳の松島輝空(木下グループ)である。
自身初となるチャンピオンズ制覇を達成し、11日発表の世界ランキングでは8位に急浮上。18歳7カ月でのトップ10入りという快挙を成し遂げたサウスポーの躍進に、大きな注目が集まっている。
◆【最新】松島輝空が“3週連続”キャリアハイ更新で8位 張本智和が日本勢最高の4位、戸上隼輔は20位|卓球男子世界ランキング(2025年第46週)
■モンペリエ大会の雪辱を果たす
松島は前週の「WTTチャンピオンズ・モンペリエ」で決勝まで進出し、パリ五輪銀メダリストのトルルス・モーレゴード(スウェーデン)に敗れたものの、強豪を次々と破る快進撃で準優勝。その勢いのままフランクフルト大会に臨んだ。
初戦では安宰賢(韓国)をストレートで下して好発進。準々決勝では元世界1位のドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)に4-0で完勝するなど圧巻の内容を披露した。準決勝ではアンダース・リンド(デンマーク)を相手に2ゲームを落としたものの、相手のメディカルタイムアウトにも動じず、落ち着いたプレーで決勝進出を果たした。
決勝の相手は、10月の「WTTスターコンテンダー・ロンドン」で張本智和(トヨタ自動車)を下して優勝していたチウ・ダン(ドイツ)だったが、松島はこの一戦でも堂々たるプレーを披露。バックハンド主体のラリーから要所でフォアハンドを打ち込む強気の姿勢を貫き、第2ゲーム以降はデュースの接戦となったが、結果は4-1で勝利。初優勝を飾った。
■張本智に続く存在に台頭
11日に更新された世界ランキングでは、松島が15位→13位→8位と3週連続で自己最高位を更新。キャリア初のトップ10入りを果たし、日本男子では張本智と丹羽孝希(ファースト)がランクインした2019年8月以来の2選手のトップ10入りとなった。
WTT公式サイトも松島の快挙を大きく報じており、「この日本人スター選手は、キャリアで初めて世界トップ10に入った」と報道。さらに、「偉業への挑戦は、まだ始まったばかりであることを証明した」と、今後の成長にも大きな期待を寄せた。
日本男子は張本智がトップ5を守り続けてきた一方で、次世代の台頭が課題とされてきた。そんな中、18歳の松島がチャンピオンズを制し、トップ選手の仲間入りを果たした。世界の舞台で着実に存在感を示すサウスポーのさらなる進化には注目が集まる。
◆松島輝空、殊勲の準Vに中国メディアも熱視線「日本卓球界の期待の星」 “完全アウェー”で見せた圧巻プレーに仏選手も脱帽


