
卓球女子の平野美宇(木下グループ)は、9、10日に神奈川県のカルッツかわさきで行われた「ノジマTリーグ 2025-2026シーズン」に出場。2試合連続でビクトリーマッチに勝利するなど、計4勝の活躍で木下アビエル神奈川の首位キープに大きく貢献した。
10日の試合後、取材に応じた平野は、今後の国際大会への出場予定や、現在の卓球への向き合い方について語った。
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■WTTのマスカット大会に参戦へ
平野は、9日の京都カグヤライズ戦で2勝を挙げ、Tリーグでシングルス通算70勝を達成。翌10日の日本ペイントマレッツ戦でも、第3マッチのシングルスで芝田沙季に3-0で快勝し、ビクトリーマッチではカットマンの佐藤瞳を退け、ホーム2連戦での連勝に大きく貢献した。
試合後、平野は「今後はオマーンや中国への遠征が控えていて、そこでまた海外の選手や日本のトップ選手と試合ができるのは、自分にとって大きな経験になる」と語り、17日からオマーンで行われる「WTTスターコンテンダー・マスカット」への出場を明かした。
平野は、5月の世界選手権以降は国際大会の出場を絞り、6月からは中国超級リーグ・深圳大学の一員として出場。世界女王の孫穎莎や、注目のサウスポー・蒯曼らとともに戦いながら新たな刺激を受け、Tリーグへの出場も続けている。
その中で、「世界ランキングはもちろん大事ですが、今は実力をしっかりつけることが一番重要。実力を伸ばして、しっかり成果が出せるよう頑張りたい」と自身の考えに言及。マスカットでのWTTシリーズに出場するが、「以前は海外の大会は“ランキングのポイントを稼ぐ場所”というイメージが強かったけれど、今は“成長の場”と捉えている」と意識の変化を明かす。
自身の成長にフォーカスする平野は、「もちろん勝つことは大事ですが、いろいろな選手と試合を重ねることで、技術を安定させたり、自分で戦術を考えたりする力がつく。それが確実に自分の力になると思っています」と手応えを口にし、「自分で考えることで、人に伝える力も身につく。将来的には、そうしたことを伝えられる人間になりたい」と、指導への関心も示した。
国際大会や中国超級リーグのプレーオフファイナルなど、重要な戦いが続く中、25歳が新たなモチベーションを胸に、競技人生を前進させている。
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