
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督とフレディ・フリーマン内野手が大谷翔平投手への敬遠策について持論を語った。
延長18回まで続いたブルージェイズとのワールドシリーズ第3戦では、7回までに4安打2本塁打と活躍した大谷に対し、9回から4打席連続で敬遠策がとられた。これに対し、ファンからは不満の声が上がっていたが両者は“戦術”として理解を示した。米専門メディア『ドジャーブルー』が報じている。
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■ドジャースにとってもメリット
フリーマンは大谷の敬遠策について、「これは全て戦略であり、定石だ。もし僕が監督なら、ショウヘイに試合を決められたくない。だから他の選手に勝負を挑むしかない」と勝利するための最善の采配をすることは正当だと主張。
さらに、「彼らは試合に勝とうとしている。それが野球だ」とし、「どちらかのチームが勝たなければならないし、彼らは勝つために最善を尽くしている。それがショウヘイを打線から外すこと、つまり勝負を避けることなら、そうするしかない。でも、それはショウヘイが出塁するということだから、ドジャースにとっても良いことなんだ」とドジャースにもメリットが有ると指摘した。
■敬遠は限られた場面での戦略のひとつ
一方、ロバーツ監督はファンの不満にも共感を寄せた。「それは理解できる。僕の偏った立場から言えば、敬遠を禁止してくれればドジャースに有利だからそうしてほしいと思う」と語った。
しかし、「全体的に見れば、これは戦略の一つで、ドジャース以外の全てのチームに当てはまるわけではない。だから、ワールドシリーズとショウヘイとの勝負回避に影響されすぎてルールを作るのは難しいと思う」と戦略のひとつである以上、敬遠をルールで禁止するのは難しいとの見解を示した。
『ドジャーブルー』は走者なしの状態で敬遠をして出塁を許すことは定石ではないが、プレーオフでの試合だったこと、2番打者ムーキー・ベッツ内野手の不調などで打線の援護がないことを見越して選択が可能になったと主張。
さらに、「チーム(ドジャース)全体では2025年シーズン中に33回の敬遠があった。オオタニはそのうち20回を占めたが、725打席中では“わずか2.76%”だった」とし、敬遠の影響は大きな問題ではなかったと結論づけた。
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