
今オフ、ドジャースからフリーエージェント(FA)になったミゲル・ロハス内野手と“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手。チームに貢献してきた両選手を巡っては、再契約を望む声が少なくない。しかし、それぞれ36歳と34歳という年齢もあり、交渉はスムーズに進まないという見方も浮上。ドジャース専門メディアの間でも去就に関して、意見が分かれている。
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■「何よりもまず若返りが必要」
『ドジャース・ネーション』は19日(日本時間20日)、「ドジャースは今オフ、ロハスとキケを残留させることができるか」と題し、記事を公開。冒頭に「ワールドシリーズ連覇を達成し、3連覇を目指すドジャースだが、来季は主力のベテラン選手を維持しつつ、同時にチームの若返りを図るという綱渡りのような状況になる」と指摘した。
その上で、FAになったベテラン2人に言及。「他のFA選手たちがどうなるか、まだ分からない。ただチームの全体像を見渡すと、不確実性が最も高いFA選手はロハスとキケになる。結論から言えば、来季戻ってくる可能性があるのは、このベテラン2人のうち1人だけというのが理にかなっている」と記し、年齢バランスを鑑みて2人一緒に再契約することについては否定的な立場を取った。
ベテランはチームをけん引する力がある一方、若手の前に立ちはだかる存在。同メディアは、ロハス&キケとの再契約が及ぼす影響として、26歳のキム・へソン内野手や24歳のアレックス・フリーランド内野手らの出場機会減少を危惧。「何よりもまず、このチームは若返りが必要だ。キムとフリーランドは、ロハスやキケが持たない俊敏さ、運動能力、そしてエネルギーをもたらしてくれる」と主張し、若きパワーに期待した。
■“カルト的ヒーロー”と決別を
「では、2人のうちどちらを残すか」というテーマにも向き合った同メディア。「ドジャースにとって“万能性”は重要。キケはロハスと比べて2歳若く、身体能力も高い。より動ける選手というだけでなく、内野と外野の両方をそつなくこなせる。また、ポストシーズンにおいて、屈指の活躍を見せてきた点も考慮すべきだ」と主張。さらに「キムとフリーランド、そして健康体のトミー・エドマンという内野陣が揃えば、内野ではなく外野でのプレーを求められるケースも増える。そういう状況を考えると、(外野も守れる)キケに有利に働く」とし、再契約に至る1人はE・ヘルナンデスと予想した。
一方で『ドジャース・ウェイ』は、E・ヘルナンデスが先日左肘の手術を受けたことを重視。「来季に影響が出るだろう」とし、ロースター枠に入れることに疑問を呈した。そして「キケは非常に人気があり、手放すのは不可能に思えるほどだ。彼は情熱的で、球場に活気とエネルギーをもたらす。しかし、長いリハビリが待っていることや、近年打撃成績が落ちてきていることを考えると、この“カルト的な人気を誇るヒーロー”と決別すべき時が来ているのかもしれない」と伝えた。
キケかロハスか、あるいは2人と再契約か……専門メディアでも意見が分かれる中、ドジャースの決断に注目が集まっている。
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