
ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは20日(日本時間21日)、大物代理人スコット・ボラス氏と接触したことを認め、彼のクライアントであり、西武からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す今井達也投手について「話し合いを持った」と明かした。米地元メディアも「複数の情報筋は、ヤンキースがこの右腕を獲得すると予想している」と伝えた。
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■先発ローテの補強は必須
取材に応じたキャッシュマンGMによると、ボラス氏と会談したのは19日(同20日)。その際、「イマイに関しても話し合いをした」と明言。記者からの「正式に獲得に乗り出すのか」という質問に対しては明確な回答を示さなかったが、大きな関心を持っていることは確実。米地元メディア『ニューヨーク・デイリー・ニュース』も、「複数の情報筋はヤンキースがこの右腕を獲得すると予想している」と記した。
ヤンキースは来季開幕時点で、ゲリット・コール、カルロス・ロドン、クラーク・シュミットの3投手がそろって負傷者リスト(IL)に入っている公算が高い。そのため、同メディアは「先発ローテーションの柱となる投手の補強は必須で、(今井獲得は)大きな助けになる」と指摘した。
かつて黒田博樹や田中将大らが活躍したヤンキースだが、近年は大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希という日本のエース投手をドジャースに奪われ続けており、「盟主」のブランドが傷ついている。
■「全力で獲りに行く」
今度こそ負けられない争奪戦となるが、同GMは「もし質の高い選手がいて、その選手が日本出身なら、もちろん全力で獲りに行く。これまで日本から来る何人もの選手を逃してきたが、それは努力や資金が足りなかったからではなく、彼らが西海岸を好んだからだ」と説明。今井は希望球団を口にしておらず、ボラス氏も「地域や都市にこだわりはない」と語っており、東海岸のヤンキースにとって追い風となっている。
同メディアは、今井と同じくボラス氏のクライアントである岡本和真内野手にも言及。巨人からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す和製大砲について、「イマイはヤンキースにとって最も理にかなう補強だが、右打者のオカモトも同様だ。一塁手のベン・ライス、三塁手のライアン・マクマーンを支え、チームに貢献するだろう」とし、一塁と三塁を守れる岡本の重要性を説いた。
また、同GMがボラス氏との会談の際、岡本について議論しなかったのは「その日はまだ、オカモトのポスティング申請がMLB機構に受理されていなかったからだ」と、あくまでタイミングの問題だったとした。
今井&岡本の二枚獲りを果たすのか。世界一奪還を目指すヤンキースの補強プランが注目を集めている。
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