
26日(日本時間27日)、ブルージェイズはパドレスからフリーエージェント(FA)になっていたディラン・シース投手の獲得に成功した。7年総額2億1000万ドル(約328億円)の大型契約で合意したと、MLB公式サイトなど米複数メディアが伝えた。ブルージェイズは今井達也投手の新天地候補にも挙がっているが、果たして今後に影響はあるのか、注目が集まっている。
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■「アジアでの球団ブランド確立目指す」
今季のシースは32試合に先発して8勝12敗、防御率4.55とやや苦戦。ただ、ホワイトソックス在籍時の2021年から5シーズン連続で165イニング以上投げ、常に200奪三振以上をマークするなど、タフネス&奪三振マシーンとして評価されてきた。
FA市場で注目された右腕の新天地が決まったことで、西武からポスティングシステムでメジャー移籍を目指す今井の動向に影響が出るかもしれない。
ブルージェイズは今井の移籍先候補としても名前が挙がっており、MLB公式サイトは「ブルージェイズが名乗りを上げた。彼らは日本のスター選手を獲得することに長く関心を寄せてきた。これは失敗に終わったショウヘイ・オオタニ(大谷翔平投手)だけの話ではない。もっと広い意味で、アジアにおいて“ブルージェイズ”というブランドを確立させたいという球団全体の願望が背景にある」と指摘した。
そして「もちろん、野球の話ではあるが、同時にビジネスでもある。ファン層の取り込みや収益も含めて、日本が誇る野球文化の一部を自分たちのものにしようとしているのだ」と続け、チームが今井獲得を目指す理由を説明した。
■名物記者は移籍先候補に3球団挙げる
また、米専門テレビ局『MLBネットワーク』の名物記者ジョン・モロシ氏も、今井の移籍先候補としてブルージェイズ、ジャイアンツ、パドレスの3球団を挙げ、「このうち1つに入れば、ドジャースに対抗し、メジャーの頂点に立つという新しいアイデンティティーを確立することができるかもしれない」とコメントした。
今年のワールドシリーズでドジャースを追い詰めたブルージェイズだが、来季に向けてのんびりと構えているわけにはいかない。まず、“チームの顔”であるボー・ビシェット内野手がFAとなり、再契約に関しては不透明となっている。
また、先発投手としてはクリス・バシット、マックス・シャーザーもFAとなっており、チームを去る可能性がある。この2人が抜けた場合、理論上はシースを獲得した上で、ローテーション維持にもう1人必要になる。そこで、さらに今井を追い求めるのか、それとも先発右腕の補強は打ち止めとするのか……ブルージェイズの動向に関心が集まっている。
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