
球団初の2年連続世界一に輝いたドジャース。今オフの補強において最優先とされているのが、レギュラークラスの外野手の獲得である。米メディアでは複数の候補が取り沙汰され、報道は連日熱を帯びている。
その中でも、有力候補としてかねてから名前が挙がっているのが、カブスのカイル・タッカー外野手。地元メディアでは、今オフ最大の目玉ともいえる28歳の獲得の是非について、議論が交わされている。
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■コンフォートとの再契約は不透明
タッカーは2018年にアストロズでメジャーデビューし、23年には打点王に輝くなど、MLB屈指の外野手に成長。25年シーズンはカブスにトレードで加入し、136試合で打率.266、22本塁打、73打点、25盗塁を記録した。今オフのFAランキングでは軒並み1位に選出されており、移籍市場で最も注目される存在となっている。
ドジャースは以前からタッカーに関心を寄せており、移籍1年目で期待を下回ったマイケル・コンフォート外野手との再契約が不透明な中、有力な外野補強候補として注目されている。ただし、高額かつ長期の契約を望んでいるとされるため、獲得には慎重な姿勢も見せている。
地元メディア『ドジャース・ネーション』が26日(日本時間27日)に掲載した記事では、ダグ・マッケイン記者がタッカーの獲得における“メリット”と“デメリット”について論じている。
メリットとして挙げられたのは、「打席での忍耐強さ」。ボール球をほとんど追いかけず、三振率も低い点を高く評価。また、ボールを的確にミートできる打撃技術や、安定した外野守備も強みとして紹介された。
一方、懸念点として「際立ったストロングポイントに欠ける」と指摘。「いくつか非常に優れた能力はあるが、いずれもリーグトップクラスとまではいえない」とし、「すでに高額長期契約の選手を多く抱える中で、彼に10年で4億ドル以上の契約を与える価値があるのか」と疑問を呈している。
なお記事では、タッカーの獲得レースにはブルージェイズも名乗りを上げているとしつつ、「ドジャースには豊富なファームシステムがある」とし、内部育成など他の選択肢にも言及している。
タッカー獲得に対してのメリットとデメリットが分析される中で、ドジャースが大物外野手の確保へ本腰を入れるのか。今後の動向に注目が集まる。
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