
先日、中日ドラゴンズと大筋合意の報道がなされたミゲル・サノ内野手。中日待望の大砲候補として、MLB通算164本塁打をマークした32歳に日本のファンから期待の声も多く聞こえてくるが、サノがどのような実績を持つ選手なのかを振り返っていこう。
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■近年は不調も、長打力に定評あり

ミゲル・サノの通算成績
サノは2009年に、アマチュアFAでツインズと契約。わずか16歳という若さでの契約となり翌年以降順調にマイナーで実績を積むと、2012年にはチーム内のトッププロスペクトに選出されるまでに成長を果たす。2014年はトミー・ジョン手術を受けた影響で全休となったが、翌年の2015年7月にメジャー初昇格。80試合で18本塁打を放つなど“大器の一端”をみせる。2017年には114試合に出場し、打率.264、本塁打28本、打点77、OPS.859を記録。オールスター出場も果たすなどブレイクイヤーとなった。
2019年には自己最多の34本塁打、2021年にも30本塁打を放ったものの、2022年にけがと不調の影響でFAとなると、2023年はMLBに所属せず。2024年にエンゼルスとマイナー契約を結び、開幕ロースターには選ばれたものの、本来の調子を取り戻せず7月にDFAとなり退団した。
■課題は変化球か
サノの特徴は力強い打球だろう。通年で活躍している年の数値を確認すると、Avg Exit Velo、Hard-Hit%、Barrel%でMLBトップレベルの数値を残している。さらに、BB%でも10~12前後と四球も多く選んでいることがわかる。一方で、三振率、コンタクト率はキャリアを通して非常に低調となっているため、確実性には乏しいタイプでもある。データ面だけで見るとサノは「ボールを見極める力は優れているものの、確実性が少ないパワー重視のフルスインガー」といった評価ができそうだ。
また、サンプル数が少ないものの、2024年の球種別対応をみてみると、速球系の打率は.333、ブレイキングボールが.088、オフスピードが.111となっており、速球系に強く変化球に弱いという明らかな特徴がみてとれる。

ミゲル・サノの特徴と課題
当たったらホームランが期待できる一方で、空振り率が高く変化球対応に難がありそうなサノ。ゾーンの出し入れが多く、コントロール重視のNPB環境にどこまで対応できるかは未知数ではあるが、打撃に課題のあるドラゴンズ打線のカンフル剤となれるのか注目だ。
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