
2025年のレギュラーシーズン最終戦まで本塁打王争いを繰り広げた、大谷翔平投手(ドジャース)とカイル・シュワーバー外野手(フィリーズ)。本塁打数こそシュワーバーが上回ったものの、打撃指標では大谷に軍配が挙がった。
ここでは、「真の長打力」を示すスラッガーの証をMLB公式サイトから掘り下げてみる。
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■通算ではジャッジと大谷翔平が安定
野球には「長打率」と呼ばれる成績があり、「単打=1、二塁打=2、三塁打=3、本塁打=4」で計算。合計塁打数を打数で割り、1打数あたりの平均値を表している。長打率は、「すべて単打で10打数4安打」の選手と「1本の本塁打で10打数1安打」の打者がどちらも長打率.400になってしまうため、不完全な側面も持っている。
そこで、この長打率から単打の要素を除外した「ISO(Isolated power)」という指標が生み出された。数字が大きいほど、長打力に秀でた選手という解釈で良い。単打はプラスにならず、二塁打以上のみが対象。目安としては、「.250以上でオールスター級」「.200で優秀」「.150ほどで平均的」。2025年のメジャー全体平均は.159となっている。
MLB公式のデータページ『Baseball Savant』で「ISO」を比較すると、規定打席到達者でのトップはアーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)で「.357」、60本塁打のカル・ローリー捕手(マリナーズ)が「.342」で全体2位。ナ・リーグトップの大谷が「.340」で全体3位、シュワーバーが「.323」で4位に続いている。

2025年ア・リーグISOランキング

2025年ナ・リーグISOランキング
年間4選手以上の.300超えは、2019年以来6年ぶり。直近5年間通算では、ジャッジ(.343)と大谷(.321)のみでハイレベルな争いを続けている。
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