
2025年の卓球界は、1月の全日本選手権を皮切りに開幕し、5月にはカタール・ドーハで「世界卓球 個人戦」が開催された。さらに8月には「WTTチャンピオンズ横浜」が日本で初開催されるなど、国内外の大会が大いに盛り上がりを見せた。26年に向けて、さらなる熱戦が期待される。
そんな中、男子卓球界の新世代を担う存在として頭角を現したのが、松島輝空(木下グループ)。中国の強豪選手に次々と勝利し、シーズン終盤にはWTTチャンピオンズで初優勝。18歳にして、世界トップ10の壁を打ち破った。
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■終盤に迎えた怒涛の快進撃
松島は、2024年にパリ五輪のリザーブメンバーに選ばれるなど、将来性を高く評価されていた。そんな中、ブレイクのきっかけをつかんだのが、25年1月の全日本選手権である。準決勝で張本智和(トヨタ自動車)、決勝では篠塚大登(愛工大)を破り、パリ五輪代表を相手に堂々たる内容で初優勝。18歳が一つの殻を破った瞬間だった。
日本代表で長年エースを担ってきた張本智は、国際大会でダブルスを組むなど、松島の成長を間近で見守ってきた。9月のアジア選手権ではWエースとしてチームの銅メダル獲得に貢献した張本智は、松島についてこう語る。
「全日本チャンピオンになることが、(世界トップを目指す)スタート。そのスタートに立てるのは、全日本チャンピオンしかいない。過去には戸上(隼輔)選手、宇田(幸矢)選手、及川(瑞基)選手がいましたが、そのタイトルを高校生で獲ったのは、それだけのポテンシャルがある証明です」
王楚欽や梁靖崑といった中国のトップ選手から金星を挙げた松島は、シーズン終盤にかけて一気に覚醒。10月の「WTTチャンピオンズ・モンペリエ」では、地元のシモン・ゴジ(フランス)や強打を誇るチャン・ウジン(韓国)らを下して準優勝。続く「WTTチャンピオンズ・フランクフルト」でも決勝進出を果たし、チウ・ダン(ドイツ)に4-1で勝利し、初のタイトルを獲得した。
世界ランキングも自己最高の8位に上昇。Tリーグ・木下マイスター東京で成長を支えてきた王凱監督代行も、その躍進に驚きを隠さなかった。
「彼が強いことは分かっていましたが、(トップ10入りは)予定より早かったです。本来は今年中に10位台、来年にトップ10入りして、ロス五輪の前年を迎えるイメージでした。今年のうちに入ったことで、来年はさらに上を目指せます」
張本智に続く存在として一気に台頭した松島には、2028年ロサンゼルス五輪に向けた“左のエース”としての期待がかかる。26年はシングルス2連覇を狙う全日本選手権をはじめ、4~5月にロンドンで開催される「世界卓球 団体戦」でも主力としての活躍が期待されている。殻を破った18歳が、さらなる高みを目指して歩みを進めていく。
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